「私は何を質問したいのか」ChatGPTの驚きの答え、ChatGPTは「いい質問」を作れるか?
これに対する答えは明らかだ。課題論文という従来の方式は、もう機能しなくなっているのだ。教師の側で、この大きな変化に対応しなくてはならない。課題論文に代わる別の方法によって、生徒の能力を評価できるようにしなければならないのだ。 ■最近のChatGPTはとても頭がよくなった 我々に必要なのは、いい質問を考え出すことだけになった。 では、AIは、いい質問そのものを教えてくれないだろうか? 他の人は思いもつかないようないい質問を、ChatGPTは、こっそりと私だけに教えてくれないだろうか?
実は、この点においても、最近のChatGPTはとても頭がよくなっているのである。先日、それを痛感した。原稿のテーマを考えあぐねて、「私は何を知りたいのでしょうか?」とChatGPTに聞いてみたのだ。 人間に対してこんな質問はできない。もし聞いたとしたら、「顔を洗ってから出直してください」と言われるだけだろう。ChatGPTに聞いても似た答えが返ってくるに違いないと思いつつ、「ものは試し」と、この問いを投げかけてみた。
その答えは、驚くべきものであった。 なんと、ChatGPTは、「それは、とても哲学的な質問ですね」と答えたのである。それだけではない、「質問ジェネレーター」というものがあることを教えてくれた。そして、日本語で利用できるランダム質問ジェネレーターとしては、「Musely」と「HIX.AI」がお勧めですという。 私はかつて、質問ジェネレーターを作ることができないかと考えたことがある。そして、そのアイディアを『書くことについて 』(角川新書、2020年)で示したことがある。このため、「ランダム質問ジェネレーター」に大いに興味を惹かれた。
Muselyのサイトを開いてみると、想定対象や難易度などを入力し、聞きたい範囲を入力すると、具体的な質問文を出力してくれる仕組みになっている。 また、調べてみると、Musely、HIX.AI以外にも、いくつかの質問ジェネレーターがウェブで利用可能になっていることがわかった。 どのジェネレータ―でも、質問者が何を書き入れるかが重要だ。つまり、基本的な部分は自分で考えるしかないのだ。 ■「よい質問」をする基本は変わらない