【F1】角田裕毅のレッドブル昇格ならず ペレスの後任にローソンが正式決定 英メディアは「ツノダが空席を埋めるべき」と反発
F1のレッドブルレーシングは19日、姉妹チームのRBに所属するリアム・ローソン(22)=ニュージーランド=を今季限りで契約を終了したセルジオ・ペレス(メキシコ)の後任に起用すると正式発表した。ローソンのチームメートだった角田裕毅は移籍がかなわず、F1参戦5年目となる来季もRB(レーシングブルズ)の一員として戦うことになった。 レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表はローソンについて「優れた結果を出す能力があるだけでなく、最高のドライバーたちと競い合ってトップに立つことを恐れない本物のレーサーであることを証明した」などと評価したが、今季はローソンが途中参戦した終盤6戦のうち4戦で角田の決勝順位が上回っていた。最終戦アブダビGP後に行われた合同テストで角田はレッドブルのマシンを初テストし、高いフィードバック能力を示したが、レギュラーシート獲得にはつながらなかった。 F1公式サイトは角田が起用されなかった理由について「レッドブルは、スーパーサブとして(昨季、今季と)2度出場したローソンの走りを見て、ローソンの方が角田よりも潜在的に高い可能性を秘めていると考えている」と考察。さらに角田を育成ドライバーとして支援するホンダ側の動きに関して「ドライバーに関して発言権がないことは承知していた上で自社のジュニア選手(角田)を昇格させるようレッドブルに訴えたとみられるが、テストの時点ではすでに決定は下されていた」と指摘した。 ホンダがレッドブルグループと結んでいるパワーユニットの供給契約は来季までで、新レギュレーションとなる2026年はアストンマーティンと組む。一方のレッドブルはフォードと提携し、自社工場でパワーユニットを開発する。ホンダの支援を受ける角田はレッドブルと契約したとしても25年のみの単年契約になるのは必至。26年のことを踏まえるとローソンの方が起用しやすい環境下にあったといえる。 ただ、角田は4年間のF1キャリアがあり実績も十分。そのため英紙デーリーメール(電子版)は19日付で「ローソンのセカンドシート獲得を驚くファンは多い。大半の支持者は、ローソンよりもはるかに多くのF1マシンの走行経験を持つツノダが空席を埋めるべきだったと考えている」と反発している。
中日スポーツ