トヨタ車体が提案! 斬新ドア採用の「クロスバンギア」は市販化する? ノアヴォク派生ぽい「“SUVミニバン”コンセプト」はどうなるの?
トヨタ・SUVミニバンの市販化が「あり得る」といえる理由
そんなクロスバン ギア コンセプトですが、2024年12月現在、トヨタおよびトヨタ車体からの公式なアナウンスはありません。 ただ、2024年3月にはクロスバン ギア コンセプトと見られる新型車が、特許庁に意匠登録されています。 ただしこれはあくまでもショーカーの意匠登録と見られ、実際に各メーカーはジャパン・モビリティ・ショー2023で展示したコンセプトカーの意匠登録を行っています。 しかし、さまざまな点を総合すると、市販化の可能性は無いとは言い切れません。 その根拠のひとつとなるのが、全長4695mm×全幅1820mm×全高1855mmという、クロスバン ギア コンセプトのボディサイズです。 全幅をのぞいてノアやヴォクシーとほぼ同じ数値であることから、クロスバン ギア コンセプトはノア/ヴォクシーとプラットフォームを共有していると考えられます。 要するに、クロスバン ギア コンセプトはノア/ヴォクシーの姉妹車であるということです。 それはつまり、ゼロから開発することと比べて、コストや期間を抑えることができることを意味しています。 ただ、市販化へのハードルが高いのも事実です。 ひとつは、Bピラーレスによる大開口ドアという、このクラスのミニバンでは例を見ない構造です。 この構造自体は「センチュリーSUV GRMN」で採用されているものの、コストの面などからその実現可能性には疑問が残ります。
また、ノア/ヴォクシーの納車が進んでいないという点も気になります。 クロスバン ギア コンセプトのプラットフォームがノア/ヴォクシーと同じものであった場合、クロスバン ギアを市販することによってノア/ヴォクシーの生産に影響が出ることは避けられません。 特に、ノア/ヴォクシーのハイブリッド車については納期が見えない状態が続いており、直近半年から1年では派生モデルを発表する可能性は低いのではないか、というのが正直なところです。 逆に言えば、これらの問題がある程度解消されれば、クロスバン ギア コンセプトの市販化は一気に加速するかもしれません。 ※ ※ ※ 2022年1月に登場したノア/ヴォクシーは、時期的に見ても2025年内にもマイナーチェンジがおこなわれると見られています。 同じタイミングでクロスバン ギア コンセプトの市販版が登場する可能性もあり、その動向に注目です。
くるまのニュース編集部