「清原正吾と一緒にドラフトを最後まで見た」慶大の監督が明かした“清原正吾の進路”「野球をやめると思う」発言の真意「初めて口にすることですが…」
「家族の中での役割を終えたと思っている」
正吾には忘れられない父の偉大な姿がある。オリックスに在籍していた父の引退試合だ。父と同じ舞台に立ちたいと夢に見て野球をはじめたものの、中学に上がるタイミングで野球から離れた。薬物騒動を起こし、母と離婚した父と距離を取るためであり、「清原」の名前が否応なくついてまわる野球をやめて欲しいという母・亜希の願いに応えるためだった。そして、薬物依存や病気から立ち直ろうと努力する父の励みになればと思って正吾が再開したのもまた野球だった。 いわば正吾は父の背中に憧れて野球を始め、家族のために野球から離れ、そして家族のために野球を再開したのである。正吾は自分のために大好きな野球をやってきたわけではない。 「そう、そこなんです。僕自身も初めて口にすることですが、正吾は大学4年間をやりきったことで、家族の中での役割を終えたと思っているんじゃないかな。ここからは家族のためではなく、自分のための人生を送っていきたい。そういう発想がつまり、野球をやめるということなのかもしれない。これから自分は何をやりたいのか。そう思い悩んでいるのが今だと思う。あくまで個人的な意見を言わせてもらうならば、これからは正吾自身のために野球を続けて欲しい」 プロ野球選手になるために、高校生や大学生はプロ志望届を提出する必要がある。 正吾は本来の目的とは別に、野球人生の区切りとしてプロ志望届を提出したのではないだろうか。その結果、指名されることがなければ新たな人生に舵を切るんだ――と。 〈つづく〉
(「プロ野球PRESS」柳川悠二 = 文)
【関連記事】
- 【つづきを読む/#3へ】清原正吾に本音「野球をやめないでほしい」「プロで活躍できる」無念のドラフト指名漏れから9日後、慶大の監督が明かした“清原正吾の様子”
- 【前回を読む/#1へ】「清原正吾は野球をやめると思う」慶大の監督が激白…“ドラフト指名漏れ”から9日後、記者に語った後悔「覚悟あった。調査書が届きませんでしたから」
- 【レア写真】「まるで俳優…“母ソックリ?”な清原正吾」「ドラフト会議から9日後…清原正吾が活躍している様子」Number撮影の清原正吾の撮り下ろし写真&ドラフト会議当日の様子まで一気に見る
- 【球団に直撃】なぜ慶大・清原正吾をドラフトで指名しなかった? 父が所属した3球団のトップを会場で直撃!「それはちょっと…」
- 【必読】清原正吾が語る“清原家の今”「母は涙ひとつ流さなかった」再会した父・和博の謝罪「ごめんな…」中高時代は離れた野球、当時の本音