「清原正吾と一緒にドラフトを最後まで見た」慶大の監督が明かした“清原正吾の進路”「野球をやめると思う」発言の真意「初めて口にすることですが…」
「最後までドラフトを一緒に見ていた」
この日、父の清原和博や母の亜希の姿はなかった。もし来場していたら混乱を招く。そうした配慮だろう。堀井の隣でドラフトに野球人生を委ねていた正吾は指名がなかったことをどのように受け止めていたのだろうか。 「冷静でした。調査書が届いていないんだから、指名漏れを覚悟しておこうとは伝えてありました。話題になっていましたし、多くのメディアの方もきてくださっていたので、正吾には『最後まで務めを果たそう』と言って、ドラフトの様子を最後まで見ていました。今日の試合(JFE東日本戦)をご覧になってわかるとおり、モチベーションが下がることなく、早慶戦に向けて練習も一生懸命やっていますし、大学野球をしっかりやりきるというのが、現在の正吾の偽らざる気持ちだと思います」 6月にNumber Webで行ったインタビューで、もしNPBの道が拓かれなかった場合の進路について正吾はこう答えていた。 「社会人野球は考えていないですが、海外の独立リーグには興味があります。ずっと体育会の人生だったので、海外に行ったことがない。いつかは海外に行きたいとは思っていますが、今はとにかく大学ラストイヤーを悔いが残らないように全うして、野球をやりきってから進路を考えたい」
「清原正吾は野球をやめる」の真意
正吾のこれからについて、ドラフト後に2度ほど話し合った堀井は「清原正吾は野球をやめると思います」と確かに言った。堀井にその真意を訊ねた。 「彼の発する言葉のニュアンスから察するに、早慶戦で野球をやりきったうえで、9割方、やめると思います。いや、確率としてはもっと高いかもしれません。僕自身が彼に野球を続けて欲しいという思いがある。その思いの分だけ差し引いて、9割だと思っています。ただ、早慶戦の結果や内容によっては、野球をまだ続けたいと思うかもしれない。その可能性に賭けたいから、最近は進路の話を彼と積極的にはしていないんです」 既に正吾には今季、プロ野球二軍のイースタン・リーグに新規参入したオイシックス、同じくウエスタン・リーグに参入したくふうハヤテに加え、国内独立リーグの香川、徳島、栃木、神奈川、山梨、宮崎、北九州の9球団からオファーが届いている。6月の段階では「考えていない」と話していた社会人野球からも、入社を請われる可能性がある。抜群の知名度、端正なルックスを誇る正吾ならば、芸能界やメディアの世界から声がかかっても不思議ではない。 「リーグ戦が終わってからお返事することになりますが、現状はすべてのオファーをお断りすることになると思います」 慶應幼稚舎(小学校)に通っていた頃、軟式クラブチームの「オール麻布」で野球経験があるとはいえ、中学(バレーボール部)、高校(アメリカンフットボール部)と別の競技をやっていた正吾のような経歴を持つ選手がプロ志望届を提出したような前例は皆無に近いだろう。 実質、本格的に野球に取り組んだ大学4年間の経験だけで、最後のリーグ戦で2本塁打を放ち、プロ志望届を提出した。初めてのドラフト会議で自分の名前が呼ばれなかったからといって、すぐに夢を諦めるのは早計ではないか。 「正吾はこの4年間、人知れず努力して、苦労を重ねて、大学4年間で燃え尽きるという覚悟で野球に取り組んで来た。その結果が、支配下で指名されるという形に結びついたら、もう一度、自分を奮い立たせられるんだけど、そこまでの評価がないのであれば別の道を模索した方がいいと判断したのかもしれません。そう思えるぐらい、彼はこの4年間、苦しい思いをしてきたんだと思います」
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