【ライブレポート】「SUPER★DRAGON DRA FES 2024」絆の強さを確かめた3時間 「この9人とBLUEで9周年を迎えられた奇跡を抱きしめたい」
魅せるところは魅せる、緩急あるステージがスパドラの魅力
なんとも「DRA FES」らしい企画や演出が続いたところで、ジャンを皮切りにメンバーシャッフルユニットについて振り返る。「なかなかダンサー組が歌うところって見られないじゃないですか? みなさんどうでしたか?」とBLUEに感想を求める傍ら、志村は「ほんまに大変……」とぽつり。飯島は裏話として、ライブ当日に会場外で出店していたケバブ屋のキッチンカーを「ギリギリまで(ステージ上に)呼ぶかどうか……」検討していたことを明かす。柴崎は持ち前の柔らかさで「これからも会場外にケバブ屋があったら、みんな勘違いするよ?」と心配していた。 ボーカル4人組が披露した『SAWAGE!!!!』を振り返り、古川が「ダンサー4人の定番曲だけど、最初は死にそうになりながらやってたじゃん。その気持ちがわかったね。ダンサーの体力がすごいってことがわかりました」と讃える。シャッフルユニットは、彼らにとっても表現の幅を広げ、ともにパフォーマンスするメンバー同士へのリスペクトを強化する機会にもなったようだ。 「DRA FES」ならではの展開が続いてきたなか、ジャンによる「そろそろカッコいい俺らが見たくないか? SUPER★DRAGON本来の、龍のように最高のパフォーマンスが見たいんじゃないの? ラストまで釘付けでいける? じゃあ行こうぜ!」の煽りから劇的に立ち上がった音像は『Downforce』だ。 高らかに宣言した通りの、彼ららしいバキバキの疾風を感じさせるナンバー。メジャーデビュー後の2nd Singleである本曲で、華麗に会場内の空気をスイッチングしてみせる。緩むときは緩み、締めるときはハイテンポで締める緩急も、彼らのステージの魅力。ライブ終盤に向け、畳み掛けるような歌とダンスがBLUEの五感を根本から揺るがしていく。 掴まれた心は吸着されたまま『Legend』へ。流麗に繋がっていくラップとダンスの連鎖は、まだまだスパドラの伝説は始まったばかりであることを示唆する。古川の煽り「 Are you ready?」が鼓膜を震わせる『BAD BOY』は、より一層、一体感が増していくサビへと勢いをチューニングしていく。ジャンのラップ、松村と志村が睨みを効かせ合い、BLUEの発する熱はもうこれ以上は上がらない到達点を悠々と超えていった。 客席に要求したクラップで勢いづいたまま『Tap tap tap!』へ。池田の伸びやかで艶やかな声が、朗々とこだまする。それを丁寧に受け取るように歌い上げる田中との間に醸成されるシンガロング。高まった熱とスピードはそのままに、最後の曲『Reach the sky』へ。 古川が「最後の曲です! いけるの? タオル振り回す準備できてるの?」とBLUEに呼びかけると、待ってましたと言わんばかりに客席中がタオル一色に。この時間、この場所で、この9人とBLUEたちで歌声を重ね合わせられることが、幸せでたまらない。そんなシンプルで真っ直ぐな感情が、メンバー全員から届けられるような空間だった。最後はタオルを投げ合ってフィニッシュ。「DRA FES 2024楽しんでいただけましたか? 俺たちに負けずに声出せました? 遊び足りないんじゃないでしょうか? また、俺たちと遊びましょう!」と古川が、「ありがとうございました!」とマイクを通さないジャンの生声が、異例だらけのステージを締め括った。