【ライブレポート】「SUPER★DRAGON DRA FES 2024」絆の強さを確かめた3時間 「この9人とBLUEで9周年を迎えられた奇跡を抱きしめたい」
9年間の歴史を感じさせる、粋な演出
ジャンの「ここらあたりで、年上組で空気づくりをしていこうかなと」という仕切りでスタートしたのは、古川、ジャン、飯島、志村による年上組・ファイヤードラゴンによる『PAYAPAYA』。メンバーそれぞれの個性が存分に表出した企画コーナーから一転、宣言どおりガラッと会場の空気を変えてみせた4人。バックモニターでは、同曲をパフォーマンスする過去の彼らの映像が映し出され、なんともエモーショナルな演出にBLUEたちは息をのむ。とくに、念願のメジャーデビューを果たした彼らを9年間応援してきたファンたちにとっては、これまでの歴史と彼らの成長を一挙に見せつけられる時間となった。 続いての『INAZUMA』でスポットライトが当てられたのは池田彪馬。大歓声で迎えられた年下組のサンダードラゴンも負けてはいない。こちらも過去の映像とともに、変遷を感じさせるステージを提供してくれる。彼らとともに歩んできた一日一日を思い出させてくれるのはもちろん、これからも熱く深い時間を約束してくれるような空間。デビュー後9年間の経験が彼らをつくり上げてきたことを、まさに稲妻に似た閃光で知らしめてくれた。 古川の「皆さん、いかがでしたか?」の呼びかけに応える形で、ほかのメンバーもそれぞれが「昔の映像やばい」「懐かしかったね」と言葉を交わす。楽曲によってガラリと変えられた空気は、またもや彼らの手によって対決企画へと引き戻された。 最下位メンバーの罰ゲーム「会場の外で一人きり全力パフォーマンス」の模様は中継され、ほかのメンバーであたたかく見守ることになる。この時点での同率最下位は伊藤と松村だ。
スパドラ個人対決、最下位は?
「SUPER★DRAGON DRA FES 2024」における目玉は、なんといっても個人対決で最下位になってしまった“とあるメンバー”による会場外での全力パフォーマンス、そしてほかでは見られない貴重すぎる“ボーカル・ダンサーを交換しての楽曲披露”になるだろう。 続いての種目「スポーツチャンバラ対決」では、メンバー全員がチャンバラを手にし、腰には紙風船。スタートの合図で一斉にお互いが紙風船を狙い合う。最後は飯島とジャン、そして気づいたら二刀流になっていた柴崎との三つ巴に。ジャンが飯島を破り、接戦となったジャンと柴崎の激しい攻防は柴崎の勝利で終わった。「(勝ったのは)俺?」と戸惑う様子だったところまで含めて、なんとも彼らしい勝ち様だ。 一際BLUEたちを盛り上げたのは、最後の個人対決「借り物競争」。なんとメンバーそれぞれがお題に合わせた人や物を、客席にいるBLUEたちから調達してくるという企画だ。まさに「DRA FES」らしい、スパドラとBLUEの距離を縮める演目の一つといえる。 それぞれのお題について、古川は「じゃんけんが強い人」、伊藤は「文庫本」、田中は「メンバー4人以上の誕生日を覚えている人」、飯島は「なんで今日これ持ってるの?っていうもの」、池田彪馬は「誕生日が前後一週間以内の人」、志村は「細長いもの」、柴崎は「自分のメンバーカラーのものならなんでもOK(スパドラにはメンバーカラーがないため、相談の末グッズの色であるグレーのものに変更)」、松村は「伊達メガネ」ジャンは「2020年以前のグッズ」となった。 さっそく客席に降り、直接BLUEたちと交渉していくメンバーたちの距離の近さに、ひっきりなしに方々から悲鳴にも似た声が上がる。これほどメンバーたちとの親近感を持てる機会も、きっとそうそうない。お題によっては相当難しそうなものも混じっているが、スパドラとBLUEの信頼関係を証明するように、すぐさまお題に沿った人・物を連れてステージ上に戻ってくるメンバーたち。「なんで今日これ持ってるの?」がお題の飯島のみ、少々、調達に手間取っていた。 そんな飯島の獲得物が「ハンガー」だったことで、会場内に笑いが満ちる。続々とお題をクリアしていくなか、ジャッジに慎重さが必要だったのは古川の「じゃんけんが強い人」。ベビドラとも相談し、自称・じゃんけんが強いBLUEとメンバーの一人ひとりがじゃんけんをして、5人以上に勝利すれば「強い」判定が下されることになった。 このとき壇上に上がったBLUEが、自称するだけあってなかなかの強者。ジャン、志村、田中、伊藤と勝負し、見事に連勝してみせる。池田には負けてしまったが、その後、柴崎と飯島にも勝ち星を上げ、無事に「じゃんけんが強い人」に確定。すべての対決が終了し、メンバー全員の獲得ポイントが明かされ、残念ながら最下位となってしまったのは松村だった。