岩稜帯を歩くには?ツルギやヤリに登る前に要チェック!
トラバースの歩き方
トラバースするときも、基本は三点支持の態勢で。上体を起こし、岩に上半身が近づきすぎないようにする。手を出すよりも足を先行させ、徐々に重心移動させる。山側の足は進行方向に向け、シューズのエッジを効かせる。谷側の足の爪先はやや開く。 NG例。上半身が壁に近づきすぎていて、足よりも手が先行してしまっているため、三点支持のバランスが崩れ、不安定な体勢になっている。
クサリ場の注意点
登山道に取り付けられたクサリは完全に信用してはいけない。なぜなら風雨により錆びたり劣化して、脆くなっていることもあるからだ。支点がしっかりしているか、グラグラしないかなどの支点の確認を、体重をかけるまえに安全な場所で行なうようにしよう。 クサリの支点が見える場合は支点を目視し、劣化具合を目で確認する。下から登る場合には体重をかける前 にクサリを引っぱってテストし、安全性を確かめる。 こんな手がかりには要注意! ほかにも信用してはいけない手がかりがある。劣化したロープは代表例で、いかにも摩耗しているものは頼りにしないほうがいい。木の枝を使う際も、目視とテストにより安全性をたしかめよう。 。 弛んだクサリの場合 クサリ場ではさまざまな状態のものがあるが、ときにはダルダルに弛んでしまっているクサリもある。そんなときは完全にクサリに頼ってしまうと振られてしまうので、補助程度に使うように心がけよう。手前を弛ませないように、軽く引きながら、真下にテンションをかけるようにする。崖側には身体の重心が流れていかないように注意する。 。
ハシゴの注意点
ハシゴを登るときも三点支持の体勢を忘れずに、上半身は起こし、身体がハシゴに近づきすぎないようにする。肩幅ぐらいの幅で両手でハシゴを掴みながら登るが、しがみつかず、足幅も狭めすぎず、肩幅ぐらいにする。 ※この記事はPEAKS[2024年7月号 No。166]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。 **********。 ▼PEAKS最新号のご購入はAmazonをチェック。 編集◉PEAKS編集部/文◉阿部 静 Text by Shizuka Abe/写真◉鈴木千花 Photo by Chica Suzuki/監修◉佐藤勇介 Supervision by Yusuke Sato
PEAKS編集部