岩稜帯を歩くには?ツルギやヤリに登る前に要チェック!
万が一の停滞時は……
岩稜帯で急な雷雨に遭ってしまったとき、逃げ場がないときはひとまず停滞するしかない。濡れた岩は滑るので慌てずに、雨宿りできるようなハング状の場所を探し、ツエルトに包まってやりすごす。
STEP3:岩稜帯の歩き方
ここでは岩稜帯で安全に歩行するための基本的な動作を紹介するが、いきなり岩場に取り付かず、登る前に手がかりや足がかりをよく観察し、登りやすいところを見つけてから登り始める。岩に取り付くと視野が狭くなってしまい、自分の現在地を見失ってしまいがちなので、登る前にルート全体を把握しておくことも大切だ。また、岩場は土の登山道に比べると踏み跡が残りづらく進行方向を間違えやすいので、進むべき方向を明確にしてから登るとよい。
岩場の登り方
岩場を登るときは三点支持の姿勢が基本だ。手足4本のうち3本で身体を支え、残る1本で次の一手へと移動する。そのときの姿勢は上半身を起こし、壁に身体を近づけないこと。あまり腕の力に頼らず足で立ちこみながら、三点支持で重心のバランスを保つ。足幅は広げすぎず、高く上げすぎないように。 登り方のNG例。これだと上半身が壁に近すぎてしまい、身体の動きが制限されてしまうとともに、視野も狭まってしまう。
ホールドの持ち方
なるべく持ちやすい手がかりを探して手のひら全体でしっかりと岩を握り込むようにする。手がかりは、あまり遠すぎない範囲で、目線の高さで探るのがベスト。強く握り込みすぎず、腕の力だけで登らないように気を付ける。
足の置き方
足裏全体をベタっと置かずに足の親指に重心を乗せ、爪先でしっかりと乗り込む。このほうが細かい足場にも安定して乗り込むことができる。また、遠くに乗ろうとすると身動きが取りづらくなるので近場で探すようにする。 足裏がベタ置きになっているNG例。この足の置き方だと伸びあがりづらい。またガニ股になるとベタ置きになりがちなので膝はまっすぐにする。