なぜか相撲部屋が「葛飾区」に集まってきている…その「驚きの理由」
「相撲の街」葛飾に
さらに葛飾区では3つの相撲部屋を区の「目玉」にするべく、連携協定も締結している。 実際、年末には餅つき大会をおこなったり、10月14日の「かつしかスポーツフェスティバル」では、3つの部屋が各々ちゃんこ鍋を作り、参加者に振る舞ったりするなど、区民との触れ合いを重視している。また、今後は区民と一体になって、夜間の防犯活動などもしていく予定だと言う。 その他、2004年から足立区と50年の定期借地権の契約を交わしている玉ノ井部屋(元大関・栃東)、以前、墨田区の施設だった建物を不動産会社が相撲部屋仕様にリノベーションした物件を借りて、昨年12月、新しく部屋を創設した音羽山部屋(元横綱・鶴竜)など、相撲部屋の作り方はバラエティに富んでいる。 奇しくも旭天鵬が入門した1992年春場所は、若貴ブームの影響を受けて、史上最多の151人の新弟子が入った。また、1994年夏場所では、943人の力士が在籍していたのだが、現在は600人を割っている状況だ。 とは言うものの、現在、「スー女」(相撲ファンの女子)の出現やインバウンド客の激増で、空前の相撲ブームが訪れている相撲界。この風を力士増に生かしていくべきだろう。
武田 葉月(作家)