他人事ではいられない!?トランプ大統領就任を控えた今、意識すべき「お金のこと」
小麦製品の価格が安定するかも?
ただし、小麦価格に関しては朗報もあります。 先ほど、トランプ大統領の政策を取り巻く相場の動きを「トランプ・トレード」と呼ぶと紹介しましたが、その「トランプ・トレード」の中でも今後の期待を込めて注目したいのが、小麦の国際価格です。 その理由は、トランプ大統領がロシアによるウクライナ侵攻を終結させると名言しているから。 「ウクライナ侵攻の終結が小麦価格とどう関係するの?」と思うかもしれません。でも実は、ロシアもウクライナも世界有数の小麦の産地。ロシアとウクライナの小麦の輸出量は、合計で世界の輸出量全体の約30%を占めています。 ですから、ロシアとウクライナの戦争が始まってからというもの、小麦の国際価格はこれらの情勢に大きく影響されてきました。もしもトランプ大統領の宣言通り、ロシアによるウクライナ侵攻を終結させることができれば、ウクライナでの小麦の生産量の回復が見込めることになります。その結果、小麦の国際価格が安定すれば、巡り巡って私たちの身の回りの小麦製品も値上がりにストップがかかるかもしれません。 世界一の経済大国であるアメリカ。その大統領の交代は、日本で暮らす私たちの生活にも様々な影響を及ぼします。それが、歯に衣を着せぬ物言いと強権的な政治で知られるトランプ大統領であればなおのことと言えます。 さて、2期目となるトランプ大統領は公約通り、そして巷の予測通りに政策を実行していくのでしょうか。ぜひ「自分事」として、その動きを追いかけていってみてはいかがでしょうか。
大竹 のり子(ファイナンシャルプランナー/株式会社エフピーウーマン代表取締役)