上昇が続くビットコインは「バブル」といえるのか…暗号資産推進派のトランプ勝利で高騰続く
ビットコインの現在の時価総額は約300兆円、対して金の時価総額は世界で約2800兆円。ビットコインは、投資以外ではほとんど使われないが、金は宝飾用や工業用として幅広く使われている。「暗号資産=カジノのチップではないのか」と指摘する人もいるが、2008年からスタートしたビットコインは歴史も浅く、トランプ政権時代は良いが、その後はどうなるのか……。皆目見当もつかない。 さらに、相変わらずハッキングによる盗難も多い。最近も、暗号資産交換業のDMMビットコインが、5月末に482億円相当のビットコインを不正流出させたことで廃業することになったが、きちんとした規制が行われないと、こうしたケースは今後も数多く発生する可能性が高い。
文字通りビットコインは、ハイリスク・ハイリターンの投資商品だが、余剰資金でゼロになってもかまわない、という覚悟でやらないとひどい目に合うかもしれない。ビットコインは金と違って、有事の際に本当に強いのかどうかは、実はいまだによくわかっていない。韓国大統領が戒厳宣言をした瞬間にも、ビットコインは一瞬大きく下げた。 あくまでも、自己責任で楽しむ姿勢が、個人投資家には必要と考えられる。
岩崎 博充 :経済ジャーナリスト