上昇が続くビットコインは「バブル」といえるのか…暗号資産推進派のトランプ勝利で高騰続く
また、税制の変化もビットコインの価格形成に大きな影響を与える。日本では、現在ETFの創設でさえ検討されていない段階だが、やがてETFに解禁されて20%の申告分離課税の対象になる日が来るかもしれない。現在は最高税率55%の一時所得扱いされているが、特定口座の対象になれば最高で20%の税金で売買取引ができることになる。 ■ビットコインが買われる条件 3.景気動向に左右される ビットコイン=暗号資産は、インフレに強いと考えられており、近年金同様に買われてきた。インフレが続けば法定通貨の価値が下落し、資産を守る意味で金やビットコインが買われることになる。また、インフレによって金利が上昇すれば、株価が下落するため、株式市場から暗号資産市場などに資金がシフトすることも考えられる。
4.イノベーションによる要因 暗号資産は、いまだに現物を貨幣として使うことが難しいが、何らかの技術革新によって、もっと手軽に使えるようになれば、暗号資産全体の価格が安定して投資しやすくなり、その価値も上昇する可能性が高い。また、ビットコインのように創成(マイニング)に莫大な電気を消費することが問題視されているが、その解決策が見つかれば、さらなる成長が可能になるかもしれない。また、ブロックチェーン技術の向上も期待されている。
5.競合する通貨との関係性 ブロックチェーン技術を駆使したことで誕生した「NFT(非代替性トークン)」や「DeFi(分散型金融)」といった技術の向上によって、暗号資産市場全体に資金が流れ込みやすくなる。これらの技術に使われている「イーサリアム」などが価格を上昇させれば、ビットコインの価格にも波及してくる。 ■ビットコインは新しい通貨になるのか、金との違いは? パウエルFRB議長が、ビットコインを「デジタルゴールド」と位置付けたことで、市場には大きな追い風が吹いているわけだが、リスクはないのだろうか。