【定番名品シリーズ】年中使えるシェルパーカ5選、高機能かつビジネスにも使えるシックなモデルが急増中
長年にわたって作られてきた定番品は、“当たり前”の良さを持っている。誰もが日常的に使えて、しかも品格あるスタイル作りの役に立つ。そして流行にとらわれず、末長く愛用できるところも魅力的。なかでも独自の哲学を込めつつ、素材や製法にもこだわりを尽くした真のマスターピースを紹介する。 【写真】高性能でリーズナブル、そしてサステナブルに進化したザ・ノース・フェイスのシェルパーカ 写真/青木和也 スタイリング/荒木義樹(The VOICE) 文/長谷川剛 編集/名知正登 ■ ビジネスにも使えるシックなモデルが増えている 昨今、著しく進化を遂げた衣類と言えば、それはスポーツ・アウトドア系のアウターだろう。最先端の化繊素材(シェル)を取り入れたパーカなどは、防風はもちろんのこと雨滴を弾きつつ、内部から発生した湿気を外部に放出する機能まで備えている。そんな高機能素材の代表格として、つとに著名であるのがゴアテックス。1976年に米国のWLゴア&アソシエイツ社により開発された防水・透湿機能を持つ合繊素材である、現在は日本を含めた世界の生地メーカーがしのぎを削り、ゴアテックスに負けない独自素材を打ち出しシーンを活性化させている。 そういった素材を用いたパーカは、当初アクティブシーンに特化したデザインやカラフルな色柄をひとつの特徴としていた。しかしその性能は都市生活においても有効であることから、昨今はタウンファッション用にシックなアレンジを経たモデルが多数リリースされ人気を博している。 従来、ビジネススタイルの外套と言えばクラシックなコートが定番であった。しかし昨今はオンタイムの着こなしもカジュアル化が進んでおり、スポーティなシェルパーカを羽織って通勤する人が増えているのだ。モデルによっては内側にフリースなど保温裏地を張ったものも存在するが、年間通じて使いやすいのは断然一枚仕立ての軽量タイプ。春や秋に使えることはもちろん、内側にセーター等を着込めば、初冬までなら快適かつ軽快に着用可能である。そこで今回は、オン・オフ便利に使えて高機能を誇る名品シェルパーカを紹介する。 1. ARC'TERYX ■ 先進の機能とタウンユースに必要な快適性を追求 1989年にカナダで生まれたアークテリクスは、ある一人のクライマーが登山のためのハーネスを自ら作り出したことから始まった。リアルなアスリートが手掛ける突き詰めた実用アイテムは、その完成度から人気を呼び、バッグや機能ウェアなど幅広いアイテムを打ち出すブランドとして成長。特にミニマルなブラックカラーに加え、無駄のないシルエットのシェルパーカは、モードな洒落感を持つがゆえに、ファッションマニアからも高く評価されている。 本格的なアウトドア服で知られる同ブランドだが、この「ソラノ フーディ」は、タウンユースに適した快適性を備えた新定番。防風性や撥水性をもちながら、ソフトな風合いや軽量性をも併せもつ、最新のゴアテックス素材を採用する。着用するシーンを選ばない汎用性の高さがポイントだ。