「年収1000万円」でも教育費貧乏に!?高所得層ならではの悩みとは?
子育てで避けては通れない問題の一つが教育費です。教育費をねん出するため、自分の娯楽を我慢し、節約の日々を送っている方もいるでしょう。ときには、「お金があればもっと楽に生活できるのに」とお金持ちをうらやましく感じることもあるかもしれません。 しかし、年収が1000万円以上の世帯でも、ある事情から教育費貧乏に陥る場合があるといいます。今回は、高所得者ならではの教育費の悩みを解説します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
高収入世帯の悩みは「同調圧力」?
年収1000万円超えの家庭における教育費の悩みは、同調圧力に起因するようです。高収入の家庭では小学校受験や中学校受験が当たり前だそうで、「周りがやっている以上、うちの子にも受験させなくては」と強迫観念のようなものに駆られる方もいるようです。 塾や家庭教師にくわえ、小学校受験の対策では体操教室や絵画教室を利用する場合もあり、受験費用は膨れ上がるでしょう。しかし、払えるだけの蓄えがあるだけに、費用は青天井になりやすいといいます。その結果、教育費が次第に家計を圧迫するようになり、教育費貧乏に陥るそうです。 所得が高い世帯ほど教育費をかける傾向は、文部科学省の「令和3年度子供の学習費調査」にも表れています。表1は、私立に通う幼稚園生と小学生にかかる「学校外活動費」(塾や習い事、スポーツ活動などの費用)の年平均を、世帯年収別に整理したものです。全般として、年収が増えるとともに学校外活動費も増加することが分かります。 表1
出典:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査の結果を公表します」を基に筆者作成 収入が高いほど教育費に回せる余裕があるとも解釈できますが、同調圧力に押され、無理をしながら費用をねん出している世帯もあるのかもしれません。
小学校受験と中学校受験にかかる「学校外活動費」と「入学検定料」
ここまでは高所得者の事情を中心に解説しましたが、小学校受験や中学校受験にかかる一般的な金額が気になる人もいるでしょう。同資料によると、幼稚園生および小学生にかける学校外活動費の年平均は、表2の通りです。 表2