昭和の元祖「ハイオーナーカー」の日産初代「ローレル」を引き継いで43年…オーナーが語るパーツ確保とコンディション維持の苦労とは
全体から色気が漂うハイオーナーカー、初代ローレルの2ドアハードトップ
2024年に7月28日(日)に石川県小松市の日本自動車博物館で開催された金沢クラシックカーミーティングの会場で気になる車両をチェック。今回は、白いレザートップが懐かしくておしゃれな、日産初代C30型「ローレル」の2ドアハードトップのオーナーに話を聞いてみました。実は意外な苦労があるのだとか……。 【画像】ホワイトのレザートップがカッコいい! 2ドアハードトップの初代「ローレル」を見る(13枚)
大きな会社の社長がゴルフのアシとして愛用していたレザートップ
多くの人は日産「ローレル」というと2代目となるC130型を思い浮かべる人が多いはず。実際に2ドアハードトップの2000SGXなどは今でも非常に高い人気を誇っている。金沢クラシックカーミーティングの会場で発見したのは、そんなC130型のひとつ前、つまり初代のC30型ローレルだ。 オーナーの奥村さんに話を伺うと、このクルマはもともと大きな会社の社長さんが所有していた車両で、ゴルフに行くのに使用していた個体であることが判明している。ブルーのボディカラーにホワイトのレザートップを持つ2ドアハードトップの2000GXで、車内には当時まだ高価だったクーラーも備わっている。当時としてもかなり「ハイカラ」な1台だったのであろう。 そんなローレルを奥村さんが新車から9年が経過した1981年に譲り受けたのだ。「富56」はその際に払い出されたナンバーだという。
アメリカを意識したデザインでハイオーナーカーの地位を確立
初代C30型ローレルは1968年にデビューしている。510型「ブルーバード」と、130型「セドリック」の間を埋めるハイオーナーカーで、当初は4ドアセダンのみだったが、1970年に2ドアハードトップが追加でラインアップされる。ハードトップモデルにはこれまでのG18型1815ccエンジンに加えて1990ccのG20型をラインアップし、さらにSUツインキャブを搭載した今回紹介するスポーティモデルの2000GXが追加された。つまり2000GXはオーナーカーとはいえ、かなりの高嶺の花だったことがうかがえるのだ。 ちなみにローレルはトップグレードにレザートップをラインアップするなど、当時のアメリカ車にデザイン面やパッケージでもかなり影響を受けている。中でもこのハードトップモデルは砲弾型のミラーを装着し、テールランプもブレーキ&ウインカー共用かつウインカーはシーケンシャル点灯(いわゆる「流れるウインカー」)するなど、かなり装備にもこだわっていた。
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