紅白で「少年隊、『仮面“ライダー”』です!」… 「加山雄三」の大失敗から学ぶ危機管理術
「偉大なる先人」たちの実際にあったエピソードから、ピンチを切り抜けるアイデアを探る。ここ一番の大舞台でこそ、失敗のワナは潜んでいるもの。日々の生活の中にもとりいれたい、ナルホドの思考法とは。 (前後編の後編) *** ※以下、『一流は何を考えているのか』(西沢泰生著、Gakken)の内容より、一部を抜粋/編集してお伝えする。
テストの答案用紙に名前を書き忘れる人の共通点
YouTube番組『コヤッキースタジオ』で、タレントの島田秀平さんが披露していた話。 あるアメリカの大学教授が、「なぜ、テストの答案用紙に名前を書き忘れる学生がいるのか?」を調査するため、試験官の協力を得て、名前を書き忘れた答案を見つけたら教えてもらい、その学生を追跡。 「なぜ、名前を書き忘れたのか?」をインタビューしたそうです。 すると、名前を書き忘れたことを知らされた学生の多くが、同じ言葉を発したのです。
(問題)自分が名前を書き忘れたことを告げられた学生の多くが開口一番で言った、共通のひと言とは何だったでしょう?
(ヒント)日本語なら、ひらがなで4文字です。 ・・・ ・・・ ・・・ (答え)「やっぱり」 なんと、答案用紙に名前を書き忘れた学生の多くが、そのことを告げると「ああっ、やっぱり」と答えたというのです。 続けて「なぜ、やっぱりだと思うのか?」と聞くと、こんな回答が。 「私は母親から、あなたはおっちょこちょいだから、名前を書き忘れないように気をつけ なさいと、口を酸っぱくして言われていました。だから、やっぱり親の言う通りだと思っ たんです」 島田秀平さんは言っています。 「これこそが呪いの言葉です。お母さんからしたら、よかれと思って言っているんです。でも、人間は『おっちょこちょいだから気をつけなさい』と言われ続けると、自分はおっちょこちょいなんだというほうが刷り込まれてしまうんです」 思い込みのパワー、恐ろしや。
吉幾三の十八番エピソード
演歌歌手の吉幾三さんが、コンサートでよく披露している実家のお母さんの話です。 実家のお母さんは料理上手で、ご近所の人たちを家に呼んで手料理を披露することがあるそうです。 「母ちゃん、いっつも同じもんばかり作ってちゃ、村のみんなだって飽きちまうからな。 たまにはおしゃれなもんも作れ」 吉さんはそんなことを言いながら実家に帰ったとき、お母さんに「スパゲティ・カルボナーラ」の作り方を丁寧に教えてあげたそうです。スパゲティといえば、ナポリタンとミートソースしか知らなかったお母さんは、喜んでその作り方を覚えたのです。 さて、そんなことがあってから半年くらい経った頃。 ひさしぶりに実家に帰った吉さん、そういえば、カルボナーラの評判はどうだろうと思い出して聞いてみると、お母さんは満面の笑みでこう答えたのです。 「あー、おかげさんで村のみんな、美味い美味いって、大喜びで食べてくれてるよ、あの スパゲティ・ボラギノール」 ……。お母さん、痔の薬と間違えないで~。