35キロ競歩の世界記録保持者・川野将虎、来夏の世界選手権へ「チャレンジャーとして…喜びを持って戦いたい」/陸上
陸上で、パリ五輪の男女混合リレー8位入賞の川野将虎(26)=旭化成=が3日、東京都内で行われた同大の五輪報告会と学内表彰式に出席した。2021年に同大を卒業した後も拠点を変えずに練習を積んでいる川野。「東洋大学のご支援とご理解がなければ、自分自身ここまで競技ができていなかった。その感謝を伝えられたことと、トークイベントなどで東洋大の方々との交流の場にもなって、とても良い機会になったと思います」と感謝した。 今夏のパリ五輪は、川野が得意とする長い距離の競歩が行われず、個人での代表入りは逃した。出場したのは、初開催の男女が約10キロを交互に歩く男女混合リレーで、岡田久美子(富士通)と組んで8位入賞を果たした。 五輪後は、10月の日本選手権35キロ競歩で1時間21分47秒をマークし、これが世界記録に認定された。来年の東京世界選手権の参加標準記録も突破し、一足先に代表に内定。激動の一年を振り返り、「いろいろと変化の多い、チャレンジしていったシーズンだった。オリンピックは、20キロの代表を狙っていったところ叶わず、男女混合競歩という新しい種目に出場して。終わってから2カ月半という短いスパンで、35キロに戻していくのも容易ではなかった。でも、(酒井)瑞穂コーチと東洋大のご協力もあって、世界記録を出すことができた。形として残ったのはよかった」と語った。 今後は、レースに出場しつつ、来年9月の本番に照準を合わせる。「1年弱、準備期間が持てるのはかなりアドバンテージ。トラックレースも出ながら、2月の20キロの日本選手権も挑戦して。スピードを磨きながら、瑞穂コーチと話しつつ決めていきたい」と今後の見通しを明かした。来夏の世界選手権に向け、「世界記録保持者となって代表権を獲得しましたけど、プレッシャーを感じずに。今まで通りチャレンジャーとして世界の強豪にチャレンジしていきたい。東京で世界陸上が開催されることはすごく光栄なことなので、喜びを持って戦っていきたい」と意気込んだ。