「ゲームをする前に宿題しなさい!」では動かない…子どもに気持ちよくイエスと言わせる「うまい声かけ」
人を動かすにはまず「予告」しよう
宿題の例で言えば、いきなり「宿題をやりなさい!」と言うのではなく、まず「今ちょっと話したいんだけどいい?」「宿題の決まりについて確認したいから、キリのいいところで教えて」と予告したうえで、なぜ今宿題をすべきなのかを説明します。 そうすれば、おたがい感情的にならずに話ができますから、宿題に着手する可能性が高まります。 これは仕事のシーンでも同じです。たとえば、明日までに仕上げるよう部下に頼んでおいたプレゼン資料を客先に出す前に確認したいとします。 忙しそうに仕事をしている部下に、いきなり「この前頼んだ資料、やっぱり今日中に仕上げてくれない?」と言っても「今、忙しいんで」と断られるのがオチでしょう。 そうではなく、「ひと区切りついたところでちょっと話してもいいかな?」などと事前に予告したうえで、「この前頼んだ資料、念のため事前に確認しておきたいから、今日の17時までに仕上げてもらえないかな?」と理由も含めて説明すれば「わかりました」と言ってもらえる確率が上がります。 当たり前のことに思えますが、コミュニケーションで悩むときは、この「当たり前」ができていないことが意外に多いのです。仕事や子育てで相手が動いてくれないと悩んでいる方は、まずご自身の「声かけのタイミング」を振り返ってみてください。
大平 信孝(メンタルコーチ)