トランプ氏、ゼレンスキー氏を厳しく批判-訪米中に会談なしか
(ブルームバーグ): トランプ前米大統領はウクライナのゼレンスキー大統領について、自身について悪く言ったほか、ロシアとの戦争終結に向けた取引を拒否しているとして厳しく批判した。ロシアとの戦闘で追加支援を求めるゼレンスキー氏の取り組みに影を落とすものだ。
共和党の大統領候補であるトランプ氏はノースカロライナ州ミントヒルでの選挙集会で、「ウクライナの大統領はわが国を訪問中で、あなた方のお気に入りの大統領である私に対し少し不快な中傷を行った」とした上で、「われわれは、取引を拒否するゼレンスキー氏に数十億ドルを提供し続けている」と述べた。
ウクライナ侵攻とゼレンスキー氏についてトランプ氏が公的な場で行った発言としては最も厳しい部類に入る。ゼレンスキー氏は今週の訪米中に前大統領との会談を望んでいたが、メディアのインタビューで批判的なコメントをした。
事情に詳しい関係者によると、ゼレンスキー氏は米国訪問の序盤でトランプ陣営を遠ざけた。トランプ氏が今週、同氏と会談する予定はないという。
ゼレンスキー氏の報道官にコメントを求めたが、すぐには返答はなかった。
ゼレンスキー氏はまず週末に、バイデン大統領の生まれ故郷であるペンシルベニア州スクラントンの砲弾工場に立ち寄った。その際、トランプ氏の対立候補ハリス副大統領を強く支持する民主党知事が同行した。その後、当選したら戦争の早期終結に向け交渉するというトランプ氏の公約にゼレンスキー氏が疑問を呈した米誌ニューヨーカーのインタビューが公開された。
原題:Trump Blasts Zelenskiy as Ukraine’s Aid Bid Hits Campaign Strife(抜粋)
--取材協力:Daryna Krasnolutska、Hadriana Lowenkron、Stephanie Lai、Billy House、Nancy Cook.
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Mario Parker, Daniel Flatley