【ファンタジーS】レース史上初の〝不良決戦〟を制したダンツエラン 桜花賞馬の背中を追いかけて
[GⅢファンタジーステークス=2024年11月2日(土曜)2歳牝、京都競馬場・芝外1400メートル] 2日の京都メイン、2歳牝馬限定のGⅢファンタジーS(芝外1400メートル)は、4番人気のダンツエラン(本田)がハナ差の接戦をものにして、初の重賞制覇を果たした。勝ち時計は1分22秒8(不良)。 阪神での代替開催も含めて、これまでの28回で良馬場でしか行われたことのなかったファンタジーS。馬場状態を考慮してもやや遅めの前半3ハロン36秒0のペースを、先団馬群の中で運ぶと、勝負どころから外に持ち出されてグイっとひと伸び。逃げたモズナナスターと2番手で運んだベルビースタローンに一完歩ずつ迫り、ゴール寸前で捕らえ切った。 前走・りんどう賞(3着)での逃げる競馬から一転、我慢を利かせた競馬について「何が何でもという馬ではないので、調教師とも話をしてこの競馬になりました」と団野は振り返る。「最初の2ハロンで折り合いに苦労するところはありましたが、今日は結果を出せて良かったです」と、前が残る厳しい展開を差し切った相棒をたたえた。 本田厩舎の牝馬といえば、2017年の桜花賞馬レーヌミノルが思い浮かぶが、本田調教師は「この馬はこれから。クラシックを勝ってくれれば言うことないけどね」と笑みを浮かべていた。今後は世代最初の大舞台・GⅠ阪神JF(12月8日=京都芝外1600メートル)を目指す予定。泥にまみれながら繰り出した確かな末脚で、女王への道を突き進む。
東スポ競馬編集部