【“セイコー プレザージュ”売れ筋人気2モデルを深堀り!】10万円台とは思えない高い質感に注目
◎外装仕上げについて
ケースは鏡面とヘアラインを組み合わせており、それぞれの使い分けの巧みさはさすがセイコーといった感じだ。ケース自体のデザインはシンプルなラウンド型だが、ラグ部分の平面の使い方が上手で、鏡面とヘアラインのコンビネーションで立体感を生み出している。 特にエッジのシャープさは際立っており、落ち着いたテイストの中にスポーティブな雰囲気をうまく加味している。またこのケースの輝きをキープするために、セイコー独自の表面加工“ダイヤシールド”が施されているのも大きなアドバンテージとなるだろう。組み合わされた3連ブレスもしっかりしたつくりで、耐久性はかなり高そうだ。
◎着用感&搭載ムーヴメントについて
スポーツモデルとしては平均的な42.2mm径、13.7mm厚。腕に吸い付くような着け心地は悪くないが、180gオーバーでややずっしりとした重みはあるため、軽さを重視するユーザーは要注意だ。 ムーヴメントはプレザージュでよく使われている6R系のなかでも、GMT対応の6R64を搭載している。6R系は耐震構造“ダイヤショック”、巻き上げ効率の高い“マジックレバー”、耐久性の高いゼンマイ用合金“スプロン”という三つの特徴をもったトライマチックムーヴメントとして高い性能を誇る。 裏ブタはシースルー仕様でこのムーヴメントの動きが楽しめる点もうれしいが、パワーリザーブは約45時間と近年の腕時計としてはやや短めなのが、強いて言えばマイナスポイントか。
《総評》
かなり引き締まった真面目な顔つきで、国産時計の美点を上手にアピールした大人っぽいスポーツモデルだ。それでいてGMT、パワーリザーブなどのスポーティブな味付けが、デザイン的にも機能的にもよく効いている。第一線で活躍するビジネスマンがオン・オフ問わずに使うにふさわしいモデルと言えるだろう。やや重く、パワーリザーブもやや短いという短所はあるものの、10万円台半ばという価格帯は非常にコストパフォーマンスが高く、機械式時計の入門用としても打ってつけだ。 本記事では、同じくシャープ エッジド シリーズから2023年の売れ筋1位モデルに輝いた“Ref.SARX077”も紹介。こちらも非常に魅力的なモデルとなっているため、合わせてチェックしてほしい。
文◎Watch LIFE NEWS編集部