【高校野球】「公立の雄」を率いた相模原高・佐相眞澄監督が辞任 継承される「KENSO」の魂
まずは、治療に専念する。「まだ66歳なので、長生きして、野球界に貢献したいと思います」と、現場復帰への青写真を描いている。 「しっかり治して、野球界に戻ってきたい。野球の底辺拡充をしたい思いがあります。今年の夏は、これまでなかった甲子園大会をテレビで見る機会があり、新たな発見がありました。プレミア12でも、学びがあった。また、戻る。それしかないです。それがあるから、頑張れる。野球から力をもらっています」 闘病生活の支えは、白球をきっかけにつながりを持った「人」という財産もある。監督辞任の報告では、いつまでも教え子、保護者たちの列が絶えず、写真撮影に応じていた。一方で、グラウンドの左翼付近では現役の1、2年生が元気にウエートトレーニング。相模原高の不変の目標は「甲子園一勝」であるが、三塁ベンチには「甲子園二勝」の貼り紙もあった。この冬、さらに意識高く、取り組んでいるのだ。佐相監督が育成してきた「KENSO」の魂は、次世代へと継承されている。 文=岡本朋祐
週刊ベースボール