意外と知らない、最盛をほこっていた「着メロ」「着うた」はなぜ廃れたのか
■「ケータイサイト」の存在感が急激に薄れた 着メロや着うたはiモードやEZwebの対応サイトからダウンロードするケースが主流でした。たとえばEZwebで2002年に告知された新サービス「着うた」のリリースでは、以下のような文言があります。 「最新のヒット曲(15秒~30秒程度)をauの携帯電話インターネット接続サービス「EZweb」上の対応サイトからダウンロードし、着信音・アラーム音として利用したり、そのまま再生して楽しむことができるサービス」 一方でスマートフォンの普及後は、iモードやEZwebにアクセスすることなく直接スマホブラウザからPC向けのウェブサイトにアクセスすることが一般的に。よってケータイサイトの存在感が薄れ、着うた対応サイトに接する機会自体が減少しました。 ■連絡手段の変化 「連絡手段の変化」も見逃せない要素です。元々、着メロや着うたは「着信音」です。しかし、LINEなどの普及によって電話をかけたり受信する機会自体が減少しています。よって「着信音」の必要性や関心がなくなり、着うたの魅力が薄れた面があるでしょう。 ■「着うた」の現在 着うたの代表格であるレコチョクは2016年にサービスを終了。モバイルの音楽配信市場の衰退とともにそのサービスを終了するに至りました。
スマホでいまでも「着うた」相当の機能を楽しみたい場合、2024年現在、主流なのは音楽ストリーミングサービスの楽曲を着信音に変更するもの。たとえばLINE MUSICでは、LINEの着信音をLINE MUSICの楽曲に変更可能。このように時代とそのニーズに合わせて、サービスの形を変えて進化を続けています。 ※「着メロ」は株式会社YOZANの登録商標です。 ※「着うた®」「着うたフル®」は株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントの登録商標です。
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