【NBA】ウォリアーズのステフィン・カリーが引退について語る「以前より多く考えている。間近に迫っていることはわかっている」
変わらぬ勝利への渇望「僕はどうしても勝ちたいんだ」
ウォリアーズは15勝13敗、開幕10勝2敗とスタートダッシュに成功したが、一気に失速した。トレードでネッツのデニス・シュルーダーを獲得しテコ入れを実施したここから、なんとか巻き返しを図っていきたいところだ。 ウォリアーズの絶対的なエースであるステフィン・カリーは、ここまで故障による一時離脱があったものの、23試合出場、平均21.8得点、3ポイントシュート成功率40.3%、6.6アシスト、5.0リバウンドと質の高いプレーを見せている。 とはいえ、1試合平均得点は一昨年の平均29.4得点、昨シーズンの26.4得点に比べると大きくダウン。フィールドゴール成功率も49.3%、45.0%、43.5%と右肩下がりとなっている。これはクレイ・トンプソンの移籍などによる、ウォリアーズのスターパワー不足も影響している。相手がよりカリーを徹底マークしやすくなったことで、タフショットを強いられる場面が増えている。 また、ウォリアーズがここ数シーズンで最もボールシェアをするチームオフェンスを遂行しているため、カリーがシュートを打つ本数自体が減っているということもある。 さらに、カリー自身も36歳と大ベテランの域に達しており、単純な年齢による衰えを指摘する声もあることは事実だ。そんな中、ESPNのマイカ・アンドリュースの取材に応じたカリーは、自身のキャリアに残されている時間について聞かれると、「以前よりも多く考えている」と明かしている。 「(現役生活が長くないことを)受けて入れているし、いつになるにせよ引退が間近に迫っていることはわかっている。だからこそ今、起きていることを楽しむことができている。このことを話して『引退が迫っている』と認めることで、自分の中の切迫感がレベルアップしていく」 このように自身の状況が変化していると認めるカリーだが、変わらないものがある。それは勝利への渇望だ。 今夏には五輪の金メダルを獲得し、個人、チームの両方で取れるタイトルは全て得たといっても過言ではない。それでも今の彼は、「(引退までの)残された年数が少ないが、僕はどうしても勝ちたいんだ。僕の助けになることはチームの助けになる。答えは何のか、僕たちはそれを解き明かそうとしている」と話した。そして「僕とドレイモンド(グリーン)は全盛期だ」と、力の衰えも感じていない。 チームの右肩下がりの現状を変え、V字回復へと導いて健在ぶりを示せるのか。カリー、そしてウォリアーズはここから大きな踏ん張りどころを迎える。
バスケット・カウント編集部