英アンドルー王子にまた重大スキャンダル、性的暴行事件に続き今度は中国スパイとの「親密すぎる関係」が明らかに
■ 48グループ・クラブの名誉会員だったヤン氏 これに対しヤン氏は「私がスパイだという指摘は真実ではない。政治情勢が変わり、残念ながら私はその犠牲になってしまった。関係が良好で中国からの投資を求めている時、私は英国で歓迎される。関係が悪化すると反中的なスタンスに一変し、排除される」と反論した。 「英国での職業人生を英国と中国の企業間の関係構築に捧げてきた。何億ポンドもの投資を英国にもたらす手助けをしてきた。私は20年以上にわたり英国で私生活を築き、英国を第二の故郷として愛している。英国の利益を損なうようなことは決してしない」 2022年3月、中国国営の英語メディア『チャイナ・デイリー』に対しヤン氏は中国人民政治協商会議の海外代表という立場で「習近平国家主席の一帯一路構想に積極的に参加してきた。第三国市場における中英協力は調和のとれた地域発展を促進する」と話している。 ヤン氏はロンドンを拠点とする著名英国人指導者、政治家の英中貿易促進団体「48グループ・クラブ」の名誉会員。英情報機関は48グループ・クラブの名誉会員であることが中国による政治干渉に利用される恐れがあると指摘している。
『見えない手:中国共産党は世界をどう作り変えるか』(原題はHidden Hand: Exposing How The Chinese Communist Party Is Reshaping The World、飛鳥新社)の中で著者クライブ・ハミルトン氏らは48グループ・クラブについて次のように指摘している。 ■ アンドルー王子の誕生日パーティーに招待 中国の首相だった周恩来の働きかけで英国共産党の秘密党員3人によって創設された。これを基盤に48グループ・クラブは中国共産党の最高指導部との信頼関係を築き、英国における北京の影響力と情報収集の最も強力な手段となった。 48グループ・クラブの名は1954年、英国の実業家48人が中国を訪れたことに由来する。その後、英国の政界、ビジネス界、メディア界、大学のエリートたちの最上層部にまで触手を伸ばし、英国における対中世論、中国との付き合い方を形作る上で決定的な役割を果たしてきた。 ヤン氏が英国の国家安全保障をリスクにさらしていると当時のスエラ・ブラバーマン内相(保守党)が結論付け、入国禁止にしたのは正当かつ妥当と裁判官は判断した。ヤン氏がアンドルー王子に影響を及ぼすことを警戒した英情報機関が情報収集していた。