ポルシェ、カーボンニュートラル燃料の使用拡大を予測 2030年までに大幅増の見通し
eフューエル使用量拡大
ポルシェは、消費者や政府からの支持が高まっていることから、2030年までには合成燃料のeフューエルがガソリン総使用量の「かなりの割合」を占めるようになると考えている。 【写真】「スポーツカーの王道」がついにハイブリッド化!【ポルシェ911カレラGTSの走りと内外装をチェック】 (17枚) 同社はeフューエルの開発に多額の投資を行っており、HIFグローバル社をはじめとするパートナー企業と協力してチリで試験生産施設を立ち上げた。eフューエルの実現可能性に疑問が持たれる中、カーボンニュートラルな方法での大量生産を目指している。 欧州連合(EU)は現在、2035年以降も欧州で内燃機関(ICE)車を販売することを認める意向だが、それはカーボンニュートラルなeフューエルで走る場合に限られる。しかし、業界の一部では、後者の要件は実現不可能であり、事実上のICEの禁止につながりかねないと懸念している。 ポルシェは、既存の自動車からの排出ガスをいかに削減するかに重点を置きながら、eフューエルの大規模商業利用の可能性を示そうとしている。何百万台もの既存のICE車は今後も長く使用され続ける見込みで、eフューエルが環境への影響を減らす重要なステップになると考えているのだ。 チリにある試験生産施設は再生可能エネルギーを使用し、現在、ポルシェ・スーパーカップ・レースシリーズをはじめ多くの用途に向けてeフューエルを生産している。 ポルシェは当初、eフューエルをEVの直接的な代替品としてではなく、古い自動車を長く走らせるための手段としてとらえていた。 しかし、研究開発部門の責任者であるミヒャエル・シュタイナー氏は、この試験生産プロジェクトの成功と、EVの代替品への関心の高まりが、それを変える可能性があると語った。 「このプロジェクトを始めてから、お客様や政治家など、より多くの人々がeモビリティを推進するだけでは不十分であると気づいたのです。メインの路線はEVですが、まだ増え続けている既存の膨大な数のICE車についても考えなければなりません」 「誰もが段階的に新車をバッテリーEVに置き換えなければなりません。しかし、自動車や船舶、飛行機などに投入している化石エネルギーのすべてを、どのように代替することができるかを考えなければなりません」 「これはeモビリティへの優れた追加戦略です。既存の自動車に対してできることなので、より迅速な方法で環境に貢献できると考えています」