ソフトバンク系のPayPayアセットが突然の”幕引き”、運用会社の事業終了で投信はこうなる
2024年1月に新NISA(少額投資非課税制度)が始まってから、初の事業終了に━━。 新NISAのスタートをきっかけに、投資ビギナーがこぞって参入した投資信託。いわゆる定番の「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー=オルカン)」などを中心に、多くの資金が流入している。 『週刊東洋経済』10月19日号(10月15日火曜発売)では、「投資信託 大解剖」を特集。株式市場が乱高下する中、新NISAで市場の目が向きそうな次の投資テーマ、投資のプロ12人が厳選した注目ファンド、7つの指標で見た投信ランキングなどを、誌面で展開している。 【図で見る】PayPayアセットの全ファンド一覧。どれが繰上償還で、どれが運用会社変更に?
ここでは緊急リポートとして、10月11日に来秋での事業終了を発表した「PayPayアセットマネジメント」について、急遽取材。その背景や原因、今後の展開などをまとめた。 それは突然の終了だった。 10月11日、資産運用会社のPayPayアセットマネジメントが「事業終了」を発表した。リリースによると、2025年9月末をメドに事業を終了させるという。今年、新NISAが始まって以来、初の事業終了になる。 会社側としては、事業終了の理由を「運用資産の拡大が計画通りには進まず、業績低迷が続いていました」と説明しており、「今後の業績見通しに鑑み、お客さまに最良の資産運用サービスを持続的に提供することが難しいと判断」したとしている。
事業終了に関する詳細については、手続きなどの状況を踏まえ、後日改めて伝えるようだ。 ■資本はLINEヤフーとみずほグループの合弁 PayPayアセットマネジメントは2004年5月に設立。LINEヤフーグループの「Zフィナンシャル」が76.6%、みずほグループの「アセットマネジメントOne」が23.4%の株を持っている。 元々はITCインベストメント・パートナーズとして発足したのだが、伊藤忠商事やヤフーとの資本・業務提携などを経て、現在の形となった。「PayPay投信」のブランドでもわかる通り、広義ではソフトバンクグループと言ってよい。