【夫婦の更年期症状との向き合い方】イライラや体の不調…コミュニケーションのコツを専門家が解説
夫婦で乗り越えるためのQ&A
Q.いつまで夫の更年期が続くのか不安。男性は閉経がないから、どう判断すべきか… A.ホルモン量が低い数値で安定すれば、終わりは来る ホルモンが急激に減って、変化が大きいときに更年期症状を感じるので、ホルモン量が低いまま安定して、それに体が慣れれば症状はおさまります。テストステロン補充療法をすすめるのは、体内のホルモン濃度を人工的に調整して、最終的にホルモン量をソフトランディングさせるためなんです。必ず終わりは来るので、安心してください。(佐々木春明さん)
Q.体を動かすことは更年期対策にもいいと聞きました。夫と一緒に筋トレをしてもOK? A.激しすぎる運動は、テストステロン量を減らしてしまう 実は激しすぎる筋トレなどは、テストステロンの量を減らしてしまうという報告があります。不調改善のために運動することは大切ですが、ウォーキングや軽いジョギングなどがおすすめ。夫婦で一緒にウォーキングや、休日に出かけて歩きながらショッピングをするぐらいがちょうどいいと思います。(佐々木春明さん)
Q.ここ数年、育児と仕事で忙しく夫と二人の時間がほとんどありません。会話も少ないのですが、更年期を無事に乗り越えられる? A.更年期前にお互いを理解しサポートできる体制を作りたい まずは夫婦のどちらも、いつ更年期症状で心身に不調が起きてもおかしくないと理解しておくこと。これまではすれ違いだった生活でも、家事や育児の分担など少しずつ見直し、サポートし合える体制を整えたいですね。ともに過ごす時間が増えれば、お互いの更年期症状に気づいたり、声かけが受診のきっかけになったりと、早期の改善にもつながります。(佐々木春明さん)
Q.子どもの受験や反抗期と更年期が重なりそうで心配です A.家族中心ではなく、できるだけ自分に目を向けて 女性が更年期を迎える40~50代は、タイミング的に子どもの思春期や夫の昇進など、家族の変化も大きい時期。家族の言動に影響を受けたり、振り回されたりしがちですが、更年期になったら今まで以上に“自分軸”を意識してみて。可能な限り、自分の体調や気持ちを優先して行動すると、イライラや落ち込みを少しは感じにくくなるかもしれません。(中村名律子さん) Staff Credit イラストレーション/SAKIPON 取材・原文/野々山 幸(TAPE) こちらは2024年LEE8・9月合併号(7/5発売)「二人で考えませんか?「夫婦の更年期」」に掲載の記事です。