ルノーが「革新的なインテリア」公開 デジタル&物理の融合 操作性向上と高級化を狙う
ルノーの次世代インテリアを定義する要素
■注意散漫を避ける ルノーの次世代コックピットは、注意散漫を避けるため、ディスプレイ・スクリーンをタッチパネルの前方に設置し、視認性と操作性(手の届きやすさ)のバランスを取る。 「ディスプレイ・スクリーンが遠くにある場合は、タッチスクリーンを少し手元に近づけることができるので、視線が道路から長時間離れることはない」 ■サウンドシステム サウンドシステムは、今後ルノーのインテリアで大きな役割を果たすだろう。エレクトロニカ(電子音楽)界のレジェンド、ジャン=ミシェル・ジャール氏がデザインしたサウンドエフェクトを引き続き採用し、「スピーカーを隠すのではなく、本当に魅力的なデザイン」を目指すという。 ■ボリューム調整ノブ 音量などを調整するノブは、高級Hi-Fiオーディオ・システムをモデルにしている。触感が「世界観の質感を高める上で非常に重要」であるという認識に基づいたものであり、また長期耐久性を向上させる狙いもある。 ■音声コントロール 「音声コントロールは素晴らしい資産だ」とヴィダル氏は述べ、「人工知能技術の進歩により、会話的なアプローチで主要機能を操作できるようになると説明する。例えば、「フォグランプをオンにして」と言うと、クルマはこんな挨拶で迎えてくれる。「今日はどこに行くの?」 ■よりシンプルなタッチスクリーン ルノーの将来のインフォテインメント・システムにとって、無駄なタップ操作をなくすことは重要な優先事項である。「ほとんどのクルマは、平均して3段階、時には4段階まで機能を掘り下げている。ここではゼロか、ほぼゼロに近いものだ」とヴィダル氏は言う。 約90%の機能がサブメニューに入ることなく調整できるという。 ■ウィジェット 3つのスクリーンのそれぞれに欲しい情報を素早く、かつ簡単に表示することができるようになる。天気予報、速度表示、音楽プレーヤーなどの「ウィジェット」は、中央のタッチスクリーンからダッシュボード上の3つのディスプレイ・スクリーンのいずれかに1回の動作でスワイプできる。 ■人工知能 AIを取り入れる目的は、単に機能を増やすことだけではない。「人々は何よりも先に感情を買う」とヴィダル氏は言い、クルマに設置されるカメラの数が増えれば、周囲の環境(例えば森や海岸沿いの道路など)を読み取り、アンビエントライトを使って車内に反映できるようになると説明する。あるいは、「見苦しい場所を走行しているときに、美しいものを表示することができる」とのことだ。
フェリックス・ペイジ(執筆) 林汰久也(翻訳)