「神奈川ビジョン」発表 黒岩知事が会見(全文3)県が個人情報を持つのではない
医療・福祉施設クラスターを除くとした理由は?
朝日新聞:あと、緊急事態宣言解除後の警戒、アラートの発動基準についてなんですけれども、あえて医療・福祉施設クラスターを除くという言葉を入れた考えを教えていただけますか。 黒岩:これは先ほど中野先生の解説にもありましたね。見ていただいて、実際の数字の変化ですね。そのとき、ぴっと流れが変わってるところ、あれはクラスターだという話でしたよね。クラスターが起きるとああいう形になってきますね。あれを除いたら、要するに市中感染がどうなってるかということがもっときれいに見えてくるということですね。それは市中感染を見てるというために、わざとこのクラスターを除くと書いてある。医療・福祉施設等のクラスターを除く。そこは誰がどういう経緯で感染したか分かってますからね。 われわれが一番注目しなきゃいけないのは、市中感染がどれだけばっと増えてくるかどうかですよね。ですからわざとこれを外しますね。外した上で、減少傾向にあるところがびゅーっと流れが変わってきた。4日連続で予想曲線、ずっと下に下りていくはずだったものが途中からびゅーっと変わってきた、というのは、ばーんと跳ね上がっていく、その予兆じゃないかと判断して、という意味で、このクラスターを外したといったことであります。先生、それでよろしいでしょうか。
神奈川県が足を引っ張っているという思いも反映しているのか
朝日新聞:昨日の1都3県の会議の中でも、ちょっと神奈川県が陽性者が増えてる関係で足を引っ張ることにやや心苦しい思いだとおっしゃっていましたが、そういった思いもこういったものに反映されてるんでしょうか。 黒岩:確かにそうですね。最近、この間、2日連続で東京都を上回るという、こういう数字も出てきました。すごいびっくりしたんですけども、中身を見てると、やっぱり医療現場等におけるクラスターだったわけですね。ですからやっぱりそこの部分と市中感染の部分とを一緒くたに議論しても、なかなか本当のところが見えてこないんじゃないかなという思いがずっとありましたので、そういう思いを込めて、ここをあえて外して指標として見るといったこと。これも中野先生から、これは学問的にも正しいんだということをお墨付きをいただいたのでオープンさせていただいているわけであります。はい、どうぞ。