【独自解説】あなたは実は“勘違い”している?経済のスペシャリストが『103万円の壁』にまつわる疑問や誤解に全てお答えします!大事なのは「『年収の壁』は103万円の壁より『106万円・130万円の壁』」
ただ、加谷氏によると、「社会保険料を支払うと年金額も増えて、各種手当も手厚くなるため、総合的に考えてお得」だということです。遺族年金・障害年金が手厚くなり、傷病・出産手当など休業時に手当が出るということで、手取りはマイナスになっても、一概に損とは言えません。加谷氏は、「働き控えなどせず、働ける人は『働けるだけ働く』のが一番お得!収入も増えて、社会保障も手厚くなる」と提言しています。 Q.日本は、セーフティーネットがしっかりしているということですよね? (加谷氏) 「そうなりますね。年金は、『なくなる』と言う人もいますが、財政検証が行われていて、破綻する心配は全くないとの結論が出ています。また、公的年金は満額を納めると、払った額の2.5倍貰えるんです。民間の商品に当てはめると、こんなに有利な商品は他には存在しませんので、活用しない手はないです。私は、『社会保険料を払うと損をする』という感覚は見直したほうがいいのではないかと思います」
■「ここを解消するだけでも相当状況は改善する」働き手を増やすため、同時並行で議論すべきこと
しかし、“働く人の環境整備”にも大きな課題が残っています。加谷氏は「育児や介護に時間を要し、『働きたくても働く時間がない』という相談がとても多い」と話していて、2025年予定の年金制度改革と連動して、トータルで議論する必要があると指摘します。 Q.働く人の環境整備とは、具体的に、どういうことでしょうか? (加谷氏) 「まだまだ日本では『家事や介護は女性がやるものだ』という価値観が非常に根強くて、どうしても親の介護は妻がやるところが多く、働きたくても働けない人がいます。だから、介護制度などの整備も、同時並行で進めていく必要があります」 Q.地域単位・企業単位で託児所や介護施設を充実させ、働きたい人が安心して預けられるようになれば、もっと働き手は増えるということですね? (加谷氏) 「そういうことになります。なかなかそれができないので、フルタイムの仕事を辞めて、パートタイムをせざるを得ない女性が多いですから、ここを解消するだけでも、相当状況は改善すると思います」 (「情報ライブ ミヤネ屋」2024年11月4日放送)
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