【独自解説】あなたは実は“勘違い”している?経済のスペシャリストが『103万円の壁』にまつわる疑問や誤解に全てお答えします!大事なのは「『年収の壁』は103万円の壁より『106万円・130万円の壁』」
『103万円の壁』を越えないよう“働き控え”をする人も多い中、話題となっているのが、国民民主党・玉木雄一郎代表が強く訴える「103万円を178万円に」という公約です。そもそも“年収の壁”とは?多くの人がしているかもしれない“勘違い”とは?経済評論家・加谷珪一氏の解説です。 【写真で見る】“損しない”年金受給時期のカギは『プラス12年の法則』!?老後の資金作りの秘訣を年金のプロが伝授!
■「勘違いしている人も多い」“103万円の壁”実は、関係あるのは…
年収103万円を超えると所得税が発生するという『103万円の壁』。家庭として大きく影響するのが、子どもの収入です。子どものアルバイト代などが103万円を超えた場合、親の扶養から外れ、親は年間2~12万円の税負担が増えます。 Q.大学生が熱心にアルバイトをして年収103万円を超えてしまった場合、扶養から外れるということですね? (経済評論家・加谷珪一氏) 「そういうことになるので、“働き控え”が起こっています。ただ、これは『ほとんどの場合、学生かつ親の扶養に入っている人』に関係する壁だと考えてください。主婦・主夫は150万円までの『配偶者特別控除』があるので、ほとんど関係なく、103万円を気にする必要はないです」 Q.『103万円の壁』と聞くと、働いている主婦・主夫というイメージがあるのですが、実は働いている学生の話なんですね? (加谷氏) 「そうなんです、もしかしたら勘違いしている人も多いかなと思います。『配偶者特別控除』があるので、本当は150万円まで働いても大丈夫なのに、勘違いして103万円で止めている主婦・主夫も結構いるのではないでしょうか。複雑な制度が悪いですが、もう少し中身を調べて、賢く使うのが良いと思います」
(『読売テレビ』高岡達之特別解説委員) 「『配偶者特別控除』は2018年からやっていますが、“配偶者”なので、法的には『国が考える家族の形を作ってくれていないとダメです』ということですよね?」 (加谷氏) 「おっしゃる通りです。政府はいろいろやってはいますが、どうしても“昭和時代の家族観”がベースになっています。『130万円の壁』など他にもいろんな“壁”があって、最終的にはこれを撤廃していく流れの中で、不公平感が生じないようにバランス良く進めていくべきなので、ぜひ国民民主党・玉木代表には103万円だけではなく、“トータルな提案”をしていただきたいなと思います」 Q.いろんな家族の形があって、これからもどんどん変わっていくでしょうね? (加谷氏) 「家族の形態は人それぞれなので、『自分が働いて得た分はちゃんと自分に返ってくる』というよう制度を引き直す、そういう変更が必要なのではないでしょうか」
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