日本企業の業績好調を支える「円安」はどこまで続く?
円安が日本企業の好調の一因となっている(写真:ブルームバーグ)
ここへきての日本株急騰の背景に日本企業の収益環境の良さがあることは間違いないだろう。アメリカ企業の利益が2022年半ば以降、伸び悩んでいるのに対し、日本企業の利益は増加基調をたどっている。このことが日本株へと資金を向かいやすくしている。 法人企業統計によれば、金融・保険業を除く全規模・全産業の売上高は2023年4~6月に前年比5.8%増、7~9月に同5.0%増と堅調に推移している。また、経常利益は4~6月前年比11.6%増、7~9月同20.1%増と2桁増、かつ増加ペースは加速している。 年度見込みも上方修正されつつある。日銀短観によれば、2023年度の全規模・全産業の経常利益見込みは昨年12月時点の調査で前年度比4.0%増となり、前回9月調査時点の減益予想から6.8%ポイントの大幅上方修正となった。日銀短観は企業からの聞き取り調査であるため、控えめな数値になりがちだが、実勢に見合って利益予想は徐々に上方修正されているようだ。 企業の景況感の盛り上がり度合いを示す日銀短観の大企業・製造業の業況判断DIは、昨年12月にプラス12と9月のプラス9から3ポイント上昇した。大企業・非製造業の業況判断DIも9月に比べ3ポイント上昇し、プラス30となった。
本文:3,566文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。
新見 未来