学習院大学の新たな大学博物館「霞会館記念学習院ミュージアム」が25年3月に誕生
2025年3月に学習院大学に新たな大学博物館「霞会館記念学習院ミュージアム」が誕生する。 学習院大学史料館は、1949年に開学した学習院大学の附置研究施設として1975年に設立。開館以来、史・資料の収集・保存、調査・研究、展示・公開 を行い、数多くの展覧会も開催してきた。そのコレクションは古文書、絵画、工芸など25万点を超え、なかでも皇族・華族ゆかりの品々は、貴重な史・資料、美術品群といえる。同館が装いも新たに「霞会館記念 学習院ミュージアム」として2025年春にリニューアルされる。 新ミュージアムの建物は、前川國男により設計されたかつての大学図書館を、博物館施設としてリノベーションしたもの。外装は前川建築に特徴的なコンクリート壁を甦らせたいっぽう、内部は機能的な博物館として生まれ変わる。 1階には企画展などを開催する「特別展示室」と、学習院の歴史を紹介する「常設展示室」を設置。2階には学習院大学の教育施設として、博物館学芸員を養成する学芸員課程の実習室、展示室などを備えている。 旧図書館の書庫や閲覧室などは、美術品・歴史資料の保管に適した環境を整えた収蔵庫として、再生。さらに「特別展示室」は、国宝や重要文化財など指定文化財を展示できるスペックを持つ。今後は「登録博物館」として申請予定だ。 今回のリニューアルを記念し、2025年3月14日からは特別展「華族文化 美の玉手箱 芸術と伝統文化のパトロネージュ」が開催される。 同展では開館以来、「学習院」「皇族・華族」に関する史・資料・美術品を収集し、調査研究を続けてきた同館のコレクションのなかから、皇族・華族ゆかりの品々を展覧し、日本のパトロネージュの一端を紹介。職人たちの庇護を目的に制作された工芸品、皇族・華族らの暮らしを彩った調度品や身の回りの品々、儀礼で用いられる装束やドレス、絵画、工芸、古文書、文学史料など約100件を展覧する。