【サブスクで観るならこの1本!】「正月はプレデター」何度でも見たい。血湧き肉躍るSFハンティングアクション
サブスクで映画を観ることが当たり前となりつつある昨今、その豊富な作品数故に、一体何を観たら良いのか分からない。そんな風に感じたことが、あなたにもありませんか。本コラムでは、映画アドバイザーとして活躍するミヤザキタケルが水先案内人となり、選りすぐりの一本をあなたにお届け。今回は1987年公開の『プレデター』をご紹介します! ◇ 『プレデター』(1987年・アメリカ) (配信:Disney+) 【画像】SF映画クリーチャー史に燦然と輝く「プレデター」。シュワルツェネッガーに負けず劣らずの人気! 『ダイ・ハード』などの作品で知られるジョン・マクティアナン監督と、アーノルド・シュワルツェネッガーがタッグを組んだSFアクション。ゲリラ部隊に誘拐された政府要人を救出するため、特殊部隊を率いて南米某国に潜入した軍人ダッチ(アーノルド・シュワルツェネッガー)。ゲリラの殲滅に成功したものの、ジャングルのなかには得体の知れないハンターが潜んでおり、隊員たちを一人ずつ襲っていくのだが……。 1987年の第1作目公開を皮切りに、シリーズ展開のほか、『エイリアン』シリーズとのクロスオーバーを果たしたスピンオフ作品までもが製作され、2025年11月には最新作『プレデター:バッドランズ(原題)』の公開が予定されている『プレデター』シリーズ。間もなく公開から40年もの歳月が経とうとしている本作であるが、古い作品だからといって侮るなかれ。筋骨隆々な若き日のシュワちゃんを拝める喜びをはじめ、物語の構成、後のシリーズの礎となったプレデターの設定など、その描き方がとにかく秀逸。序盤において容易くゲリラを制圧するダッチらの姿を通して、彼らが如何にプロフェッショナルであるのかを示しつつ、そんな彼らでさえ太刀打ちできないプレデターが現れることで、その恐ろしさがより一層強調される。 そして、姿を消せる光学迷彩、熱感知やロックオン機能などを備えたヘルメット、一撃必殺のショルダーキャノンなど、高度な科学技術を持ち、人間を遥かに凌駕するフィジカルも併せ持つプレデター。それはもうチート状態であると言っても過言ではないのだが、その特殊な習性故に勝機が見出せる。彼はあくまでも単独行動。戦う際には一対一の状況にこだわり、どこか漢気を感じさせ、武人のような佇まいを見せるのである。そんなキャラ設定だからこそ駆け引きが生まれ、プレデターと比較したら貧弱ながらも、数と知恵で肉薄していくダッチの姿がとにかく熱い。シリーズ未見の方はもちろん、久しく見返していないという方も、新作公開を控えたこのタイミングでご覧いただくのは如何でしょう。色褪せることのない面白さがそこにはあります。 (C) 2025 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved ※本稿記載の配信サービスは執筆時点のものになります。 ミヤザキタケル 1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 WOWOW・宝島社sweet・DOKUSOマガジンでの連載のほか、ラジオ・配信番組・雑誌などで映画を紹介。イベント登壇、MC、映画祭審査員、BRUTUS「30人のシネマコンシェルジュ」など幅広く活動中。
ミヤザキタケル