究極のキャンプ飯ここにあり! 焚き火の炎で豪快に「本格パラパラ炒飯」をつくってみた
おそとでの炒飯は材料もすべて刻んでおく
現場でごはんを炊くのは厄介なので、あらかじめ家で炊いてきたのを持ってきました。どこの中華料理屋もやってることですが、炒飯にはそれ用に水を少なめにして炊いたごはんじゃないとダメなんです。でないとべちゃべちゃしたものになってしまう。 それと、ごはんの分量は必要なだけ持ってくればいいわけですが、炒飯にするときは1回につき1人前ずつが吉。プロの料理人ならともかく、アマチュア(ぼくも含めて)が面倒だからと3人前とかを一度に作ろうとすると、思うように中華鍋がコントロールできずに、火の通りが悪くなったり、逆に焦げつかせたりしがちです。「1回につき1人前ずつ作る」これを守りましょう! 具材はなんでもいいんですが、今回はシンプルにネギとカマボコだけ。ネギは白いところの他に青いところも少し刻んでおくと、色合いが良くなります。さらにカマボコも白でなくピンクのやつを選べば、見た目がいっそうカラフルになって良いでしょう。それぞれの分量はご自由に。 炒飯は作る前に頭の中で手順を反復し、短時間で一気に仕上げるのがコツ。だから、作り始める前に、コンロ(今回は焚き火ですが)の脇にきちんと並べておきましょう。調味料類の蓋もあらかじめ開けておき、調理中にモタつくことがないようにします。 炒飯を作る手順は簡単。大さじ2~3杯くらいの油を鍋に回し入れ、加熱してよく馴染ませる。煙が上がってきたら1個分の溶き玉子を投入し、おたまで攪拌して油と馴染ませます。そうしたら、すぐにごはんも投入して、一気に混ぜていきます。
炒飯作りにおけるごはんのほぐし方
炊き立てごはんではなく、タッパーなどに入れてキャンプ場に持ってきている場合、ごはんが塊になっているかもしれません。それをどうやってパラパラにほぐすか? ここが炒飯づくりにおいて一番の勝負どころであり、時間との戦いでもあります。 パラパラにすることを焦るあまり、つい闇雲に鍋をかき混ぜたくなってしまいますが、大事なのはごはんをほぐすこと。そのためには、ごはんが塊になっているところを見つけては、ひとつひとつおたまの背中で軽く叩きながらほぐしていくのです。塊をほぐしてはかき混ぜ、塊をほぐしてはかき混ぜる。これをひたすら繰り返していきます。 つい、プロの料理人がやるように鍋をガンガン振るって炒飯を踊らせたくなりますが、そんな必要はありません。むしろ、それをやると鍋が火元から離れて温度が下がってしまうので逆効果。慣れないうちは無理して鍋を動かそうとせず、オタマの背中で叩いては混ぜ、叩いては混ぜを繰り返すだけで、パラパラになっていきます。 ある程度ほぐれたら、塩→うま味調味料→コショーの順で味付けしていきます。人によって味の好みが違いますから、それぞれの分量がいくつかは明言できません。ただ、濃すぎたら元には戻せないので、とりあえず控えめに味付けして、味見をしながら増やせばいいでしょう。うま味調味料を好まない人は無理に入れなくてもいいですが、中華料理の味の大半はうま味調味料で決まるようなもんなので、ガッツリ入れた方がお店の味っぽくなるよ、とは言っておきます。