「棚がスカスカ。2キロのお米しか売ってない…!」東京のスーパーからいま、お米が消えている。パニックの主婦にママ友が漏らす「買い占めたから分けようか?」は悪魔の囁きか。
米不足、30年ほど前の懐かしい記憶。令和の今、また叫ばれることになろうとは誰も思っていなかったことだろう。危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。 「実は各地で米不足が起こっているようです。東京のスーパーは軒並み、米の棚がスカスカ。購入制限もあり、5kgの米袋をしばらく見かけていない…そんな声も聞かれます」。 昨年の酷暑、さらにはインバウンドの増加による外食産業の活性化も原因としてあげられているようだ。 「コロナ禍で外食産業が停滞したことで、米に余剰があったことに調整をかけたところに、昨年の酷暑、インバウンドの増加などが重なったようです。価格もかなり上がっていると報じられています。農林水産省は、平成の米騒動のようにはならないと予想しているようです。ただ一方で貧困家庭、とくに公立の小中学校に通う子どもを持つ親にとってはかなり厳しい状況でしょうね。夏休みは給食がないため、小中学生は家で食事を摂ることになるので。ほかの食費、光熱費なども軒並み上がる一方。本当に困りモノですね」。 今回は、米が不足するなか、子育てをしているシングルマザーに話を聞いた。 -----------------
林典子さん(仮名・39歳)は、小学生の子供2人を育てている。 「こんなこと言ったら怒られちゃいそうですけど、夏休みは親にとっては地獄ですね。仕事はいつも通りあるのに、学童はお弁当が必要ですし、宿題の面倒もみなくちゃならない…。普段、どれだけ学校に救われているかを思い知る日々です」。 小学2年生の次男は学童に通っているが、5年生の長男はもう学童にはいけない。 「高学年で学童に行くのは東京ではありえないんじゃないですかね?低学年でいっぱいいっぱいですし、子供も行きたがりません。次男も来年は学童に行けないと思います。この暑さですし、冷房をつけるな!なんて言えないので、1日中つけっぱなし。光熱費も馬鹿になりません。働いても働いても、出ていくばかり。貯金なんて夢のまた夢ですよ」。 切実な訴えに拍車をかけているのが、米不足だ。 「8月頭くらいから、徐々に米の値段が上がっているなと感じていました。お店に行っても在庫がすごく少なくて、新米との切り替えかな?なんて呑気に思っている場合じゃありませんでした…。九州で地震があったじゃないですか?あれで一気に棚から米がなくなった印象ですね。今、近所のスーパーにはあっても2kgの米。あとは1合の小さいパックのもので、割高ですしなかなか手が出ません」。 米の棚には別の商品が置かれているらしい。 「餅とか、レトルトのおかゆとかが陳列されていますね。円安とか世界情勢からか、小麦の値段も上がっていて、麺類も数年前よりぐっと値上がった印象。気軽に麺類に切り替えて凌ぐとは言い難いところもあります」。 そんなある日、帰宅前にスーパーに寄ると米の陳列棚でちょっとしたトラブルが起こっていたと話す。 「米がないことに対して、キレている老人がいたんです」。 80代くらいの女性でこのスーパーではよく知られる存在だ。
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