「美容室」倒産107件で過去最多を更新 新規開店に加え、物価高・人手不足が経営を直撃
✔原因別は、最多が「販売不振」の97件(構成比90.6%)で9割を占めた。次いで、「他社倒産の余波」が3件、「事業上の失敗」と「既往のシワ寄せ(赤字累積)」が各2件で続く。 ✔形態別は、最多が「破産」の96件(構成比89.7%)。「特別清算」2件と合わせ、消滅型が98件(同91.5%)だった。一方、再建型の民事再生法は8件。このほか、取引停止処分が1件発生した。美容室は顧客ニーズへの対応が重要で、信用を棄損した美容室の再建は難しいようだ。 ✔資本金別は、「1百万円以上5百万円未満」が44件、「個人企業他」が42件の順。「1百万円未満」6件を含め、5百万円未満が92件(構成比85.9%)で、美容室倒産の約9割を小・零細規模が占めた。一方、5千万円以上は発生がなかった。 ✔負債額別は、「1千万円以上5千万円未満」が93件(構成比86.9%)で約9割を占めた。このほか、 「5千万円以上1億円未満」が10件、「1億円以上5億円未満」が4件だった。 ✔従業員数別は、「5人未満」が93件(構成比86.9%)で最多。「50人以上300人未満」が1件発生したが、これ以外はすべて従業員20人未満で、小・零細規模の店舗の苦境が目立つ。