「プレゼントもケーキも用意できない」ひとり親家庭の嘆き 物価高の中…さらに苦しくなった年末年始の生活
キッズドアでは、そうした家庭を対象に食糧支援も行っている。「一緒に料理をするなど親子で時間を過ごし、少しでもクリスマスやお正月の気分を味わってほしい」と、この冬は“ちょっとした工夫”を提案する食品を送るという。 キッズドア 渥美さん 「プレゼントをもらったり、あげたりすることで心が温まるという経験も大事だと思いますし、クリスマスやお正月の思い出があるということは、子どもが親になったときにも影響するはずです。 お正月といえばの餅やそば、それに具材を少しプラスすることでもっと楽しめるパスタソースやグラタンを用意したので、親子で何を入れるか話したり、一緒に料理したりすることで経験の一つになればと思っています」 (※1)認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパンが、2023年12月1日~12月10日にフードバンクを利用するひとり親家庭を対象に行った調査(回答者数:3550人) ■受験に合格…なのに「大打撃」 冬をしのいでも…春の“壁” また、卒業や入学などを控える春を前に、さらなる支援の必要性も訴える。 渥美さんがひとり親家庭とやりとりをする中では、“すべり止め”の学校を受ける経済的な余裕がないことから、受験する学校を、▼学力レベルを下げた1校に絞る、▼受験を諦めるといったケースもあったという。 子どもが無事に合格しても、入学にあたって買い揃えなければならない物が多く、「喜ばしいことなのに、大打撃。もうどうしたらいいの」と嘆く親もみてきた。 キッズドア 渥美さん 「新入学を控えている場合、大きなお金が動く春を前に不安を抱えてしまう家庭が多いです。収入が少し増えてしまうと受けられる奨学金が返済不要な『給付』から『貸与』になってしまうことも。 奨学金を受け取る前に入学金を支払う必要があり、多くの家庭では、何かしら(奨学金以外)の借入でまかなうなど負担も大きいです。ひとりで踏ん張る親たちが安心して子育てできるような支援が必要です」
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