受講費の8割支援も!最新「リスキリング支援」制度で「もらえるお金」一覧
● 28年10月から 雇用保険の適用が拡大 ここまで紹介してきた支援は、雇用保険の被保険者が対象のものです。雇用保険に加入していない短時間労働の人やフリーランスは利用できません。 ただし、その雇用保険への加入条件が28年10月に緩和されます。現在は、週の所定労働時間が「20時間以上」の労働者が対象ですが、28年10月以降は週の所定労働時間が「10時間以上20時間未満」の労働者まで拡大されます。 雇用保険の被保険者になれば、教育訓練給付といった学び直し支援以外にも、失業した際に受け取れる育児休業給付などが受け取れることになります。 ● 契約・派遣社員、パート、アルバイトでも使える スキルアップ・転職を支援する制度もある 雇用保険への加入条件が必要でない支援もあります。それは、23年から始まった「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」です。 この制度は、目的を転職に絞り、キャリア相談から学び直し、転職までをサポートする内容です。 具体的には、最初に実施される「キャリア相談」で目指すゴールを設定し、実現に向け必要なスキルは何かを検討。それをふまえた上でリスキリングの講座を受講します。最後に転職について相談しながら、就職先を紹介してもらえます。
対象者は、登録・初回面談時に企業などと雇用契約していて、雇用主の変更を伴う転職を目指している人。雇用保険加入の有無は問わないため、正社員だけでなく、契約・派遣社員、パートやアルバイトなど幅広い人が対象となります。 受講できる講座には、プログラミングやWEBアプリ開発などのデジタル分野、医療介護といったヘルスケア、保育など、さまざまな職種のものがあり、今後も拡大していく予定とのこと。対象となる講座・事業者は、経済産業省のウェブサイトで検索できます。 この制度では、働く人が直接補助を受け取るのではなく、事業者経由で受講費用の半分(上限40万円)が補助される仕組みとなっています。講座の受講料が80万円までであれば、その半額で受講できる、ということですね。 また、実際に転職し、1年間継続して働けば費用の5分の1(上限16万円)がさらに上乗せされ、補助額は最大56万円になります。受講前後のキャリア相談や職業紹介は無料です。 他にも、「人材開発支援助成金」として、企業側が労働者に対して職業訓練などを実施した場合の経費や訓練期間中の賃金の一部を助成する制度もあります。勤め先が学び直しに関する支援を行っているかチェックしておきましょう。