「Human Baltic われらバルトに生きて」がスパライラルガーデンで開催。バルト三国のヒューマニスト写真運動を紹介
1960年代~90年代にバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)で活躍した17名の写真家たちに焦点を当てる展覧会「Human Baltic われらバルトに生きて」が、東京・表参道のスパイラルガーデンで開催される。会期は5月27日~6月9日。 第二次世界大戦後に起こった、人間性の重要さに光を当て平和を推進しようというヒューマニスト写真運動。旧ソビエト連邦の一部であったバルト三国に生きたヒューマニスト写真家達は、厳しい国家検閲に晒されながらも視覚的な比喩や、隠れたメッセージ、「イソップ(検閲を逃れるための特殊なコミュニケーション言語)」などを用いながら、人々の生き様を写し出してきた。 本展は日常の大切さや表現の自由、芸術の社会的役割に意識的だったバルト三国の17人ヒューマニスト写真家による200点以上の作品を展示するものだ。 さらに本展では、バルト三国の独立闘争において極めて重要な出来事であった「バルトの道」を、ARを用いたアプリケーションを活用し体験することが可能。バルトの道とは、1989年8月23日、200万人以上の人々が手をつないでエストニア、ラトビア、リトアニアを横断する 690キロメートルに及ぶ人間の鎖「バルトの道」を形成した平和的デモ運動だ。本展ではこの歴史的な行動を体感するとともに、抑圧に対する抵抗の歴史を学ぶことができる。 参加アーティストは以下の通り。アルノ・サール、エネ・カルマ、カリユ・スール、ペーター・トーミング、ペーター・ランゴヴィッツ、ティート・ヴェルマーエ(以上、エストニア)、アイヴァース・リアピンシュ、アンドレス・グランツ、グヴィドー・カヨンス、グナーズ・ビンデ、ゼンタ・ジヴィジンスカ、マーラ・ブラフマナ、カリユ・スール、ペーター・トーミング、ペーター・ランゴヴィッツ、ティート・ヴェルマーエ(以上、ラトビア)、アルギマンタス・クンチュス、アルゲルダス・シャシュコス、アレクサンドラス・マシアウスカス、ビオレタ・ブベリーテ、ロームアルダス・ポルジェルスキス(以上、リトアニア)。