セ・リーグ優勝争いはもつれてきたが…相手を楽にする「浅野翔吾」の2番抜てき、「大勢」の起用方法には疑問も【柴田勲のコラム】
相変わらず首をかしげる大勢の起用
相変わらず大勢の起用には首をかしげる。22日の広島戦、先発した戸郷翔征が3試合連続完封勝利を目前とした9回、同点に追いつかれた。 大勢に9回頭からいかせるべきだった。いや、戸郷には3試合連続完封勝利が懸かっていた。そのままいくのが当たり前だ。 そのへんのことは何とも言えないが、結果として同点になった後に大勢がマウンドに上がって、打者3人を4球で片付けた。延長戦になり、このまま10回もいくかと思って見ていたが、カイル・ケラーが登板して矢野雅哉に勝ち越し打を浴びた。 結果論ではなくあそこは大勢の続投でよかった。阿部慎之助監督は「勝負の8月、9月」と話してきた。 なら負けられない、勝つという意志をナインにも見せるべきだったのではないか。18日のDeNA戦(横浜)でも1対1の同点で迎えた10回に大勢が登板したが、5球で打者3人を抑えるとお役御免だった。 この時も11回に登板した平内龍太がタイラー・オースティンにサヨナラの本塁打を浴びた。大勢に最後まで任せるのが正解だったと思うのだが。
高校野球「7回制」導入は論外
夏の甲子園が終わった。連日、テレビの前に座って観戦していた。 決勝戦は京都国際が関東第一を破って優勝した。残念だったのは史上初めて延長10回にタイブレークで決着したことだ。 味気ない。タイブレークは1日に4試合を行うから導入したものだろう。試合の早期決着を促すためで、延長戦、延長戦となったら時間がかかってしまう。日程の都合だ。だったら準決勝、決勝くらいは延長戦を12回くらいまでやってそれからタイブレークに入るというならまだ分かる。 前日には休養を取っている。何度でも言うが味気ない終わりだった。 しかも高野連は熱中症対策として将来的に「7回制」を導入する検討を始めたという。これにも大反対。野球はそもそも9回で行うスポーツだ。暑さ対策というのなら、いまでもクーリングタイムを設けているし、ほかにいくらでも対策はある。 第一、高校生は一番体力がある時期、炎天下でうまくなりたい、強くなりたいと練習している。そんな球児たちを無視して伝統ある野球のルールを変えるのはいかがなものかと思う。論外だ。