なぜ日本に中谷潤人、武居由樹、西田凌佑、堤聖也と4人も世界王者が揃っているバンタム級で統一戦が実現しないのか?
だが、2025年にはバンタム級の統一戦線が動く。 記者会見では堤が、「ベルトは増やしたい。25年の目標としては、中谷君に追いついていくような選手になりたい。今やってもファンの全員が中谷が勝つと言うと思う。堤と見たい。どうなるか?と思われるくらいの強さを証明してそういう年にしたい。だからやめられない。強いチャンピオンでいられるように頑張る」と、遠回しに中谷に対戦にラブコールを送った。 西田、堤と2人の世界王者から挑戦状を叩きつけられた“モテモテ”の中谷も「統一戦をしたいと言っているが、早く決まってくれたらありがたい。(西田や堤からの対戦要求は)ありがたい。話が早いかな」と返した。 中谷が、2月の防衛戦をクリアすれば、6月に予定されている次戦でついに統一戦が実現する方向だ。その最有力候補はIBF王者の西田となる。 実は、前王者の井上拓真サイドが、WBA王座のオプションを握っていて、堤―比嘉の勝者に井上拓真が再起をかけて挑戦することが濃厚。中谷の選択肢としては西田しかいない。サウスポー同士の技術戦に中谷も魅力を感じている。 そして統一戦ではないが、もうひとつの注目の世界戦が天心と武居のビッグマッチだ。天心は、武居との世界戦を見据えた最終テストとして、その武居が判定勝ちしたモロニーと対戦する。 「実力が本物か偽物か、世界で通用するかどうかがわかる試合。(武居戦を)超えるという気持ちはあまりない。ただ客観的に見て比べられる。実力を全部出して圧倒的な戦いをしたい」 天心はそう語り、「どこのベルトに挑戦するかはハッキリしていない。(武居は)怪我をしちゃいましたが、いつか必ず運命ならやると思う。ゆっくりやっていこうと思っている」と変わらず武居をターゲットに見据えた。 もちろん天心がモロニーに勝たねば武居戦の気運はしぼむ。一方、武居も怪我の回復と延期された防衛戦がいつ行われるかなど流動的な部分が多い。だが、天心が最終テストをクリアして、武居も怪我が治り、無事にV2戦に成功すれば、早ければ秋、遅くとも年内には、元キックボクサー同志のビッグマッチが実現することになるだろう。来年2月24日の3大バンタム級戦は、2025年のバンタム級の世界地図の色分けを決めていく重要な試合になる。 その先頭に立っている中谷がこう誓う。 「(バンタム級が)盛り上がっている階級であることは間違いない。(自分が)しっかりと活気づけていく」
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