柴山昌彦文科相が就任会見(全文)教育勅語の現代風アレンジは検討に値する
科学技術基盤をどう強化したいか
科学新聞:科学新聞の【ク**00:13:02】と申します。先ほどの官邸の会見で、科学技術イノベーションについて、科学技術基盤を徹底的に強化したいと最初おっしゃったんですが、この徹底的に強化したい、具体的にはどのように強化したいのかというのが1つと、もう1つは先ほど意気込みのところで、国際的に通用する人材育成したいと。そうすると大学改革が必要になるかと思うんですけども、大学改革についてはどのようなお考えをお持ちなのか、教えていただけますか。 柴山:はい、ありがとうございます。今おっしゃったとおり、科学技術の抜本的な改革というのは日本のやはり生産性を向上させるという意味でも重要なことでありますし、またグローバル化が進んでいく中で世界に通じる研究、特に基礎研究も含めてですけれども、体制を充実させるということが極めて重要だというように思っております。 具体的に、じゃあ大学改革についてどうするかということなんですけれども、これも私が申し上げるまでもなく現在、中教審でわが国の高等教育の将来像について議論をいただいております。併せて、私も自民党の部会の中で同僚議員たちと一緒に、大学改革が今、極めて重要だと。特に人口減少の中にあって、質の改革も含めた形での改革が必要だということを議論をしているところでございます。詳しい答申については11月末ごろをめどに取りまとめていただく予定でありますので、文部科学省としてはそれを踏まえて、法改正も視野に入れて適切に対応していきたいと、こう考えております。 はい。どうぞ。
教育勅語についてどう考えているのか
NHK:NHKの【アンドウ 00:15:06】です。大臣はご自身のTwitterで今年の8月17日に、「私は戦後教育や憲法のあり方がバランスを欠いていたと感じています。」とツイートされていますが、戦後教育や憲法や在り方がどのようにバランスを欠いていたと感じていらっしゃるんでしょうか。 柴山:はい。その私のツイートの趣旨は、やはり教育というのは当然のことながら私たちの権利とともに、義務や規律ということについても教えていかなければいけないと、これは当然のことだと思っております。ただ、戦前、その義務とか規律が過度に強調されたことへの、これもまた大きな反動として、個人の自由とか、あるいは権利ということに重きを置いた教育、あるいは個人の自由を非常に最大の核とする日本国憲法が制定をされたということだと思っております。 そういう中で、憲法についてはわれわれ憲法尊重擁護義務がある公務員ですから、ちょっとここではその在り方について言及をすることは避けたいというふうに思うんですけれども、少なくとも教育においては権利や義務、あるいは規律ということを、しっかりバランスを良く教えていく、こういったことがこれから求められるのではないかと、そういう趣旨でツイートしました。 NHK:関連してなんですけども、教育勅語について、過去の文科大臣は中身は至極まっとうなことが書かれているといった発言をされているわけですけども、大臣も同様のお考えなんでしょうか。 柴山:はい。教育勅語については、それが現代風に解釈をされたり、あるいはアレンジをした形で、今の例えば道徳等に使うことができる分野というのが、私は十分にあるという意味では、普遍性を持っている部分が見て取れるんではないかというふうに思います。 NHK:それはどの辺が十分今も使えるというふうに考えてらっしゃるんでしょうか。 柴山:やはり同胞を大切にするですとか、あるいは国際的な協調を重んじるですとか、そういった基本的な記載内容について、これを現代的にアレンジをして教えていこうということも検討する動きがあるというふうにも聞いておりますけれども、そういったことは検討に値するのかなというふうにも考えております。 はい。どうぞ。