香港・民主派「45人」に最高で禁固10年の実刑判決 最大規模の「国安法」裁判で争われた“予備選挙”とは何だったのか
釈放までに新たな展開は?
元香港大学法学部教授で米国人のマイケル・デイビス氏は「Radio Free Asia」に対し、「(量刑は)恐れていた極端な結果ではない」とした上で、問題とは「予備選挙自体は香港基本法に沿ったものであり、また実施過程に暴力が含まれていない点だ」と指摘している。 なぜなら香港基本法では、行政長官と立法会議員は最終的に「普通選挙で選出される目的に至る」と明記されているからだ。デイビス氏は、予備選挙の目的は憲制秩序を守るためであり、普通選挙を実施しない香港政府の方が憲政の危機を招いていると断じた。 拘禁期間も刑期に含まれるため、45人の一部は来年の上半期に、戴耀廷氏と別の暴動事件で服刑中の鄒家成氏は2032年に釈放される見込みだという。一方で保安局長のトウ炳強(クリス・タン)氏は、量刑の根拠を精査した上で、個別の被告について刑期の上訴を検討するとしている。 デイリー新潮編集部
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