自転車店店長からの転身 ZONESは2つのコンプレックスをプロレスに転化させた女
「プロレスを好きな人と闘ってるから自分もプロレスが好きになれるんだと、私はそう思ってます」
痛い思いをしてもプロレスは楽しいと思えた。それはいったいなぜなのか、ZONESはこう分析する。 「キャリアがある方ってたぶん、みなさんプロレスが大好きで続けていらっしゃるんだと思うんです。プロレスが好きという人と闘ってるから、私も楽しかったと思える。対戦した方の気持ちと同じ気持ちを自分も味わえる。私はかなり早い段階からそう感じました。これって、ホントに相手のおかげ。プロレスを好きな人と闘ってるから自分もプロレスが好きになれるんだと、私はそう思ってます」 旗揚げから5大会連続でZONESはシングルだけをおこなってきた。山下、松本、水波綾、橋本千紘、アジャコング。以後も女子プロ界のレジェンドやパワーファイターとのシングルマッチが数多く組まれている。大きなダメージは、実績ある選手たちの思いを受け取ってきた証でもある。 ホームリングの大会と同時に、エボ女は他団体にも積極的に参戦している。同じ女子プロでも団体によってカラーが異なる。それを感じ取るのもキャリアの浅い、この時期ならでは。 「団体ごとの違いは確かに感じます。私たちは全日本の方に教わっているので、ボディースラムひとつとっても全日式なんですけど、ロックアップの向きとか間合いの取り方とかアピールの仕方とか、団体によってちょっと違う。ただ、そこに戸惑いを感じることはないですね。この団体はこうなんだなと感じるからこそ、じゃあEvolutionではどうやろうかなと考えられるんですよ。そこはいっぱい見ているからだろうし、ほかの23年デビュー組よりも経験できてるかなとも思います」 実際、昨年11月にはセンダイガールズ主催の「じゃじゃ馬トーナメント」に優勝。若手ナンバーワンレスラーの勲章を勝ち取った。他団体での活動が自団体に集める客層に一役買っているとの自負もある。ChiChiとのライバル関係とともに、これからのZONESがますます楽しみだ。 インタビュアー:新井宏
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