2025年に「アルトコインの時代」が到来する、時価総額は300兆円規模に
ビットコイン(BTC)の価格が先日、10万ドルの大台を突破したことは、間違いなく暗号資産分野の歴史的な節目を作ったといえる。しかし今、多くのアルトコインがすでにBTCを上回るパフォーマンスを記録しており、「アルトコインシーズン」と呼ばれるブームの到来が示唆されている。 時価総額トップ50の暗号資産のうちの20のコインの年初からの上昇率は、ビットコインの124%という驚異的な上昇率を上回っている。また、CCDataの最近のレポートによれば、11月の暗号資産の取引高は年間の最高値を記録し、未決済建玉(open interest)が過去最高に達したことが示されている。これは市場のリスク許容度が高まっていることを意味し、このような変化は一般的により高いリターンが狙えるアルトコインに有利に働くとされている。 また、アルトコインへの投資は、Web3やその他のブロックチェーン関連ビジネスへの投資を意味する。この分野は規制の動向に大きく依存しているが、米大統領選挙の結果を受けて、楽観的な見方が広がっている。さらに、CryptoQuantの最新データによれば、アルトコインの取引高の増加は、BTCペア(ビットコインを用いた取引)によるものではない。これは、アルトコインの成長がBTCからの資産の移動ではなく、実際の市場の成長が起きていることを示している。 ■「アルトコインシーズン」とは 暗号資産業界の専門家は、アルトコインのパフォーマンスが、一貫してビットコインを上回る時期のことをアルトコインシーズンと呼んでいる。この現象は、ビットコインの4年サイクルの最後の年に発生することが一般的で、市場の熱狂がビットコインから他の未知のコインに波及する形で進行する。 しかし、この現象は価格のみを指すものではなく、市場の新たな活動やイノベーションの進化を表すものでもある。これまでのいくつかのアルトコインシーズンは、独自の変化を反映していた。 2017年の最初のアルトコインシーズンは、暗号資産の取引所への上場が相次いだICOブームとNFTの出現(最古のNFTとされるクリプトキティは2017年に誕生)によって特徴づけられる。2021年の第2のアルトコインシーズンは、DeFi(分散型金融)の台頭と本格的なNFTおよびゲームの熱狂を組み合わせたもので、より安価でスケーラブルなレイヤー2ソリューションも登場した。これらのすべてのイノベーションは、暗号資産の冬の試練を乗り越え、今もなお発展を続けている。2025年の第3のアルトコインシーズンに向けては、さらなる新たな革新が期待されている。