「14+1」の大事なギア 男子のエリートフィールドで調べた人気ゴルフシューズは?
続けて、今季初優勝を含む3勝(うち1勝はアジアンツアー)を挙げたフットジョイ契約選手の幡地隆寛の話も聞いておきたい。幡地が履く「PRO/SLX」はいわゆるスパイクレス。男子ツアーきっての飛ばし屋がポイント付きでないというのには驚く。果たしてグリップ力は大丈夫なのか。 「横方向の安定感がすごくあるんですよね。スイング中、体をひねった時にシューズが緩いと、靴の外側がグニャっとなってパワーを受け止められないのですが、それがない」と話し、身振り手振りで説明してくれた。飛ばし屋にとって必須である体重移動もしやすいという。
「右足の踏ん張りもあって、ダウンスイングでしっかり蹴れる。横に向かって蹴る動きが1回入るので、パワーが乗るんですよね。そして左足も体重が乗った時にしっかり受け止めてくれる。ソールだけを見ると頼りない感じがあるかもしれませんが、そんなことはなくて、すごい考えられているなって思いました」 幡地は靴の重さも重視していた。「多少の重さがあったほうがいいなと僕は思います。やっぱり軽すぎるとどうしても、踏ん張った時のパワーを受け止めきれない。パワーを逃がさない分の重さは必要なのかなと」。飛ばし屋のこだわりはどこか説得力がある。
やはり「機能>デザイン」の傾向が強い男子プロのシューズ選び。女子ツアーはフットジョイとナイキの2強に、ニューバランス、アディダス、エコーといったところが食いついている状況だったが、男子はフットジョイの1強状態がこのまま続くのか。来年も足元の戦いの行方を追っていきたい。(東京都稲城市/服部謙二郎)