竜馬×竜青×アレクの掛け算から生まれるもの(前編)クリニックを手始めにいろいろな活動を目指していきたい
── 湊谷さんはどんな会社を経営なさっているのですか。 湊谷 サプリメントを扱う会社をやってます。31歳のときに立ち上げてもう5年目になりますね。 橋本 アレクは起業したときの苦労もたくさん経験してるし、会社を経営するためのノウハウも勉強してきている。つまり僕や竜青が知らない世界を知っているわけで、的確なアドバイスもしてくれるので本当に助かっています。 湊谷 その代わりクリニックのメニューなんかは2人に任せてますから。僕は自分の経験を活かした実務を担当している感じですね。まあ(クリニックが)始まれば自分も参加しますが、今の課題はもうちょっと痩せて、もうちょっと走れるようになることでしょうか(笑)。 ── 今日は小学1年生~4年生が対象でしたが、高学年や中学生が対象になるときもあるわけですよね。それに応じたメニューは篠山さんと橋本さんが話し合って決めているのですか。 篠山 そうです。2人で相談してやってますね。僕たちは子どものころからずっとバスケをやってきて今もプロとしてプレーしているわけですが、思えば2人ともそれほど身体能力に恵まれているわけでもなく、すごく特化したものがあるわけでもない。2人で話していると(これまでの道のりの中で)一番必要だったのはなんだったのかなとか、あそこをもうちょっとやっておけばよかったなというのが共通しているんです。やっぱりこれと、これと、これだよねというのが合致するというか。だからそういう必要なファンダメンタルの部分をカテゴリーごとに落としこんだメニューを考えるようにしています。 ── 教えることは難しいですか。 篠山 僕たちは教えることのプロではないので、大変かと聞かれたら「大変です」と答えるかもしれません。ただ自分たちが現役選手だというのは大事にしなくちゃいけないと思っていて、『一緒にやる楽しさ』を意識しています。たとえば同じドリブルでもボールの突き方によって跳ねる音が違うじゃないですか。僕たちが感じるその違いを子どもたちにも体感してほしい。一緒にバスケをすることで、楽しみながら新たな気づきが生まれたらいいなと思っています。 橋本 まったく同感ですね。同じバスケットの指導でも僕たちが本物のコーチだったら、アプローチの仕方も変わってくると思うんですよ。チームを強くするとか、試合に勝たせるとか、全然違うコーチングになると思います。でも、このクリニックでは僕らと一緒にバスケをしながら肌で何かを感じてほしいと思っているんです。自分の肌で感じたことがああバスケっておもしろいなと次につながっていけばうれしいし、そんなクリニックを目指しています。 ── 今日みたいに小学生の低学年クラスになると、皆さんがバスケ界で有名な選手だと知らない子もいるんでしょうか。 篠山 います、います。 橋本 普通にいますね、こういうことを自分の口から言うのはアレなんですが、はっきり言って僕たちは旬を過ぎた選手なんで。 篠山 ワッハハハハハ(大笑い) 湊谷 竜青、笑い過ぎ!(笑)。でも、まだこの2人はいいですよ。引退した僕のことなんかほんとに誰も知りません。 篠山 たぶん、なんだかガタイがいい外国のおじさんだなと思ってる(笑) 湊谷 だから最初のあいさつのときに竜青に俺の簡単な経歴とか上手く紹介してくれるよう頼んでるんです。これでも一応元Bリーガーなんで(笑) 【後編】バスケのスキルも世界観も今の子どもたちは本当にすごい へ続く
松原貴実